世界は称賛に値する

日記を書きます

2023年12月4日(月)発言バリエーションの原点

いろいろ言っていたけど言いたいことはひとつ

ごちゃごちゃ言っていたけど結局はこれが言いたいだけだろう、と、発言の背後にあるピンポイントな"なにか"を指さしてみせる手口も、なくはない。ある一つの激しい情動がバリエーション豊かな発言たちを生んでいるときの攻めかただろう。ほんとうにそういった状況なら、その最奥に秘められた一点を指さしてみせることで、いわば発言全体の根っこを捕まえることができる。散りばめられた装飾に惑わされずに源泉を見定めることができるんだと思う。たくさんの聞こえのよい文句によって塗り固められ、幅広い範囲まで考えているように見せかけてはいるけれど、実は、ただひとつの、シンプルな(しかもたいていは、視野狭窄的で、自己中心的な)気持ちしかない、といった事態はやっぱり存在するんだと思うし、ときにはそれを見極めたくなることがあるなと思った。

たとえば面接をして結果を報告するときに、ひとつひとつの発言を生真面目に聞きすぎて、それこそ舌先三寸のような目くらましに惑わされながら、「こういうことを言ってました」「こういうことも言ってました」と、ただただ一本調子で報告してしまっているケースがある。

具体的な発言を真っ直ぐ受けとめる、変な抽象化や解釈を加えずに報告する、といった報告にあたっての重要な指針もあるはずなので、線引きや使い分けは少し困難だが、多数並べられた言葉はあくまで飾りであってその背後にシンプルな精神の動きがある、という可能性も踏まえて話を聞くスタンスもまた、あってよいだろうとは考えた。というふうに指針ふたつを並べて思案していると、相手の話を素直に聞くのか穿って聞くのかどっちやねん、って言いたくなってきたりもするのだけど、行動時に相反するふたつの指針を並置させて挑んでみることだって、まあなくはない。というかあってよい。