思い出す
祝日。春分の日。休み。
毎日いろんな作品や記事には触れる。思い出して記録しようとすると時間はかかる。できるだけ記録しておきたいので日記を書くときにはそんな調査時間も費やしたりもしている。「思い出す」時間を挟みがちだ。日記にかかる時間はさまざまだなと思う。いろいろな要素で変わってくる。ぼんやりと薄く曖昧に書けば比較的すぐに終わるし、しっかり丁寧に描こうとすると時間もかかる。どちらかといえばしっかり書きたいほうだ。なんというか、緻密に描きたい。緻密な文章ってそもそも"出力"するのが気持ちよい。ひとつひとつの部品を丹念に精査しながら細かい言葉をいくつもぶつけ続けていく(そうして解像度を高めていく)ことの快感があると思う。結果として日記には時間をかけがちになっている。10分15分くらいでさっさとその日のことを書いてしまいましょうとはときどき省みるし、日記にあまり時間をかけるのは有害ですらあるんじゃないの(もっとほかに時間をかけたほうがよいものがあるだろう。というか普通に勉強時間にしたほうがよいよ)とも思案するのだけど、なんだかんだ、じっくり腰をすえてしまうことが多い。目の前の快楽に溺れているだけ説はかなりあるけど。
『クビキリサイクル』
西尾維新のデビュー作『クビキリサイクル』を再読した。同シリーズの新刊というか新章が最近出たので、それを読む準備として、過去作を思い出しておこうという試みだ。続刊のストーリーや設定を踏まえるとなんとなく地味な話だし、こなれてなさも感じるところがあって、物語シリーズあたりで結実した語り口の巧みさを再認識させられることとなった。いやでもこの『クビキリサイクル』での哀川潤の出演のさせかたとか、超能力者の位置づけの扱いかたとか、うまい、とは思わされたし(途中まで、けっこう普通だな~、って思いながら読んでいたのだけど、落ち、で、がつんと面白味が濃くなった)、あと、伊吹かなみってどうなったんだっけかな~、とも思ったけれど、ここは『ネコソギラジカル』あたりで再登場してた気もしている。いまいち憶えてないので再読が楽しみだ。初読のとき、姫菜真姫がかなり好きだったことは憶えていて、やっぱり好きだった。もっと活躍して欲しかったな。あとあかりさんとひかりさんの区別が今回も曖昧だった。