創製記
▼▼誤った一般化の話がエッセイとしては鉄板な気がする、って思った。
▼▼人から教えられただけの未検証の公式を使って「解けたよ~」って言っている人より、プロセスを理解して、傾向を理解して、難点や注意点を理解して、やりかたを理解して、あるあるを理解して、そうして検算も証明までやって、解けました~、って言っている…
▼▼人様のゲーム実況なんかを見ているような時に、わずかな描写、ささやかな演出、こまやかな台詞、些細な登場人物や専門用語、といったものを、ばっちり記憶していて、おお、これ、あのときのあれだ、なんて言えている人を見ると、驚かされる。尊敬を抱いた…
▼▼肯定文で書くか、否定文で書くか、疑問文で書くか、対話形式で書くか物語形式で書くか、好きみたいに書くか嫌いみたいに書くか、事例を混ぜるか混ぜないか、ジョークを混ぜるか混ぜないか、等々、同じ物事に関しての知見を言葉にするにしても、やりかたは…
▼▼ドラゴンクエストで謎職業を挙げてみるなら「天地雷鳴士」で、ファイナルファンタジーで謎ジョブを探すなら「魔界幻士」になるかな、と思った。天地雷鳴士のほうは、天地/雷鳴、と、まあ既知の単語の組み合わせ、って雰囲気があるけれど、魔界幻士のほう…
▼▼小説の文章。▼▼三行程度で数百年を進めることもできれば、一〇頁かけて三十秒進めることもできる。といった時の、カメラの遠近感や出来事のスピード感、描写の省略しかたや緻密さ、などにより、印象と記憶に残りやすいシーンかどうか、っていうことが変わ…
▼▼サボるのに使いやすい要素や挙動は、当然、サボるのに使われがちであり、サボりながら作られたものは品質に難があることが多くなるだろうから、結果として、サボるのに使いやすいものが絡むと、品質に難があるものが出来やすく、なる。サボるのに使いやす…
▼▼ゲームキャラクターに関して、最後まで育てれば強い、愛があれば強くできる、システムを駆使することで裏技的に強い運用が可能(意図的版と偶然版があるとは思う)、戦略や戦術の中でおのおのの活躍の余地がある、というような扱いが用意されていることは…
▼▼スタンドとか気とか念能力、ゲッター線にマジンパワー、悪魔の実やマテリア、というような「異能」の設定が様々あるわけだけれど、如何なる異能が好きか、っていう問いと、如何なる異能を内包している世界の物理(?)が好きか、でもって、如何なる異能を…
▼▼難しく深く考えずに「多くの皆様にウケるよう」調整しようとすると、なんとなく薄く浅くしてしまうことが多くなるのだけど(薄く浅くすることで短絡的な「滑らかさ」は出せるのだ、っていうような印象)、天才や傑作の技巧、といったものを想像してみるの…
▼▼物語の登場人物における人格や性格を描き分けるやりかたにおいて、かつてその人物に起こったある出来事によって出来上がった「この世界への認識や理解」に関する「核」があり──「核となっているイメージ」があり、あるいは、その人物の頭や躰の性能から来…
▼▼テレビゲーム的なシステムを持った世界で生きることになった、という小説を最近いくつか読んだ。好きである。テレビゲーム的なものが現実に実際にあるとするなら、というふうに空間を設定してみた時に、その世界の挙動を形作っている「テレビゲーム的なシ…
▼▼単語を構成している文字/漢字を丁寧に読み取ることで、似たような言葉だけど若干違う、というものの違いを見つめようとする趣味があって、好きなのだけど、「絶無」と「皆無」の差、に関しては、前々から迷ってしまっているところがある。 ▼▼構成している…
▼▼文章型の題名が増えている、といった話題を時々は見かける。まあ実際の統計や分布は不明だ。確かに以前より見かける機会は増えた気はしている。ほんとうに増えているとするならば、なぜ以前は「題名は短く付けましょう」という意識や判断が多かったんだろ…
▼▼初めて小説を書いた時に文章の時制の選択で非常に沢山悩んだのを憶えている。する/している/した/していた/なのだ/なのである/なのだった/だった/したのだった/していたのだった。現状であっても不明瞭だ。 ▼▼英語圏の小説では、基本的に、現在形…
▼▼慣れ親しんだ比較的長めの物語の中で、「新たなレギュラーキャラクターになることが設定されているであろう新キャラ」が、ぜんぜん別の位置から登場してくる時に、突然くるりと、場面転換が行なわれる──見慣れたキャラクターのいる本筋からカメラ位置が移…
▼▼芸術や物語、デジタルゲームやアナログゲーム、などなどの、面白さ、引いては、気持ちよさ、を調整していくにあたって、こまやかでささやかで、ほんのわずかの、変更を加えてみただけで、ほとんどの人間が「おおきく変わった!」って気づいてしまうであろ…
▼▼無駄なほど緻密に描写することにより時間をゆっくり進めることが出来て、おおまかなところを抽出して描くかのように省略を駆使することにより時間を素早く進めることが出来る、といった理解があって、描写におけるズーム、遠近感や距離感、によって、時間…
▼▼脳内で、妄想と言えるような雰囲気の中、じぶんやじぶんの属するところのものを活躍させて、満足する──気を晴らす、ということ、および、前述したような意識と無意識によって創られた物語、についての、可否、成否、是非、について、ぼんやり考えていたの…
▼▼一言コメントをするのと雑談をするのでは、思考も精神もやりかたも、異なる雰囲気がある。一言コメント精神を持って書いた日記、と、雑談精神の中で書いた日記も、まあまあ異なる印象だ。▼▼一言モードと雑談モードを行き来させることで、言葉の出具合がな…
▼▼物語の記憶されているところを多い順に挙げると「転→起→結→承」になるかな、と思った。謎解きや決戦の場面だけ思い浮かぶ物語が非常に多いな、と思ったのだった。冒頭部のシーンもまあまあ思い出せることの多い雰囲気だ。 ▼▼謎解きや決戦を「結」と見做す…
▼▼経験則というか、注意事項というか、反省点というか、理解、金言、指針、目標、気構え、理論、などの「こういう時はこうするとよさそう」「こういう時はこうしよう」といった「学び」を実際に使った時に、結果がよいほうに働くことも、よくないほうに働く…
▼▼成長譚が必ずしもよいわけでもない、とは思っているのだけれど、成長譚という型を望んでいたり好んでいたりするところは間違いなくある、と改めて自覚して──必ずしも駄目や不遇の克服や突破を志向していなくてもかまわないのだけれど、駄目なところについ…
▼▼友情譚がかなり好きだ。相棒モノ/コンビモノ/バディモノ、といった括りでカテゴライズされる物語が好き、という趣味嗜好もたぶん同じところが土台になっている。ヤンキーモノを好きになることが多いのも、同種、同列、同等の趣味嗜好が刺激されがちだか…
▼▼芸術と、世界に対する「切り取りかた」には、関わりがある、と印象している。神様が全知全能で「切り取らずにいられる」者だとするならば、神様に芸術はないのかも、と思った。 ▼▼人間の持つ「切り取り性」を──人間の知性の限界と、限界があるからこその「…
▼▼数年前の文章を読み返した時なんかに、文章内思考が比較的浅はかで安易なところで立ち止まってしまっていたとしても──現時点の進行段階で読み直すと「いやもっと丁寧に続きまで考えろよー」と思ってしまうようなものであったとしても、ある程度は硬質な文…
▼▼最近は例えば「パワーワード」という単語を見かけることがあるけれど、文脈を知らずに「パワーワード」という単語だけを見つめてみたとしたら、だいぶ多様で多数の解釈が許されてしまうだろう、と思って、同時に、こんなに「ぱっと見、ぜんぜん幅が限定さ…
▼▼雪月花や、夜、雨、風、光、といった、情緒の豊潤な言葉、しみじみさせられる言語群、に対して、なんかズルいぞ、って(多少突っかかり気味に)思ったりすることもあるのだけど(安易だろう、とか思いつつ、安易さを丁寧に乗り越えた活用が時々あって、結…
▼▼新鮮味が味わえる言葉が好き──馴染みのない言葉が頭の中で軋む音が好きだ、というようなことを思ってしまいがちなので、新鮮味のぜんぜんない「滅茶苦茶馴染んでいる言葉」のみを使おう、といった指針および制限の中で日記を書いてみるのも面白そう、と思…
▼▼携帯電話で長文を書こうとすると、言い回しがくどくなったり説明が足りなくなったりしがち、というような話を聞いて、実体験としてもなんとなく判る気がする、って思った。さっき使ったな、とか、さっき書いたっけ、とかが思考しづらくなる。「さっき」に…