世界は称賛に値する

日記を書きます

7/7(金) 快速の頭脳を意識する

エレベーターピッチ

業務の質問に即答するのが苦手である。わざわざ時間を費やして聞かせるほどのものではない答えを返してしまうことも多い。あせったらなおさらだ。今日も類似の行動があった。極めて表面的な、そして、ほかのひとからの情報と重複した答えを返してしまっていた。やや悔やむ。

いわゆるエレベーターピッチとかエレベータートークとか言われるやつである。エレベーターに偶然同乗した偉いひとに、その場の数十秒だけで、見事にプレゼンテーションしきってみせましょう、みたいな切り口のビジネススキル概念。こういったときの返しがうまいひともいるし、たまに、自分でも、こういう返しができることがある。「多彩な情報の中から、しっかり問題箇所にフォーカスし、必要な要素をピンポイントにえぐってみせる」ような答えに、どうやったら辿り着けるのか、そして、そういう答えをどうしたら返せるのか、ということについてあらためて考えていた。

ごくごく当たり前の答えにはなってしまうが、「事前準備」なんだろうな~、とは思いついた。当たり前とか書いてしまったけどぜんぜん当たり前ではないな。そもそも気づけていなかったじゃんとツッコみたい。気づこうともせず、ぼんやりさせたまま、放置してしまっていた。あえて気づかないようにしていたフシすらある(事前準備しないために=サボるために)。むろんのこと、実践もできていなかった。これのどこが当たり前なんだよ~とは思ったけれど、こうしてあらためて整理してみれば、たしかに当たり前だ。「即答できるためには事前に準備しておく必要がある」。そりゃそうだと思う。当たり前すぎて困惑すらする。そして、これまでそのへんをしっかり考えずに、事前準備から逃げていたことに気づいて、反省はした。ほんとうにこれまで気づいていなかったのか?とも思ったけど、たぶん、けっこう気づいていなかった。というか軽視していて、も。結果としてすぐ頭の中から消していた感じ。

普段から積極的にいろいろな案件を見て情報収集し、丁寧に整理しておき、即答の下敷きにできるような基礎的判断を用意しておく。そういった「事前準備」のうえで、その場その場の出来事に合わせた言葉を吐く必要があるんだろう。それをやろうとしてなかったじゃんと状況を認識しなおした。必要な場面が来るかわからないしな~、頑張ったところで空振りになっちゃうかもしれないしな~、困るとしてもどうせ一瞬だしな~、と、後回し後回しにして誤魔化していた振る舞いがやはりあった。

まあ、即座に答えるときのための、それっぽく聞こえるテンプレートを作り上げられているか、という線引きもまた、ありそうだとは思うけど。答えるのがうまいひとを見ていると、そういうテンプレート準備的な手際のよさも感じることはある。そしてまた、口がうまく機転が利くだけで、なんというか、煙に巻いている、それっぽい説得力を見せているだけ、という状況も、あったりするんだろう。テンプレが上手いパターン、口先が上手いパターン、等々のことも、認識しておいてよいとは思う。

エレベーターピッチ"的スキルの重要性を最近は少し認識している。重要そうなので習得しておいたほうがよいんじゃないかとも考える。想像以上に評価に関わってきそうだから、というのが理由(のひとつ)かな。小規模な出来事と見せかけてインパクトが強烈というか、シーンとして思いのほか目立つというか、優秀さの基準としてわかりやすい位置にあるように見えるというか、そういった"凝縮された爆発力"的な性質を有している気がする。言うなれば「ハロー効果を引き起こしてくれそうな性質」かな。小粒な出来事のくせに大勢に関わってきやがる的な印象強さがある。結果、好循環サイクルを形作る始点にもなってくれそうだし、動きやすさにも響いてきてくれそう。

特に評価なんていらないと感じる場面ももちろんある。気分的にいらないことも、世界観的にいらないことも、実際的にいらないことも、あるだろう。時と場合による。だから、エレベーターピッチ的スキルは”必ずあったほうがよい”もの、とは言わないのだけど、けどそれはそれとして、上で書いたような効果、構造、活かしかたがあるだろうことは、理解しておいてよいんじゃないか、って思った。そして時には、ここがエレベーターピッチ的スキルの活かしどころだぞ、と思える瞬間があってもよい。

いつでもしっかりした答えを即座に返せているひとは、その裏で、情報収集、事前整理、ポイントの取りまとめ、誰かに伝える準備、などの諸々を、しっかり進めているのだろう(そしてむろん、そうではなく、機転と口の上手さと経験でさほど準備せずにそれを実現しているひともいるだろう)。そこに、際立った「真面目さ」「視野の広さ」「熱量の高さ」「根性や精神力の強さ」「瞬発力の高さ」「柔軟性の高さ」「知識と経験の豊潤さ」を見ることは可能だ。組み合わせスキルだと見做すこともできる。いずれにせよ、際立った手腕がそこにあると解釈可能な情景なんだとは思う。その結果が"凝縮された爆発力"なんだろうなとも思う。

状況を把握しようと断片的な整理を続けてきたけれど、結局、「一朝一夕にできるものではないから、いまできているひとを見て羨ましがるのはやめて、着実に準備する癖をつけたら?」という結論に漸近する羽目になった。地道に頑張ります。

地道にがんばろう

さんざん考えた結果、地道にがんばろう……、ってことが腑に落ちるの、わりと幸せだ。

金曜日

朝ご飯はほんとうに昔から雑だ。ちょっとは気にしたほうがよいのではと最近は思うようにもなった。加齢や老化にあらがうことも考えたいからだ。抵抗のために栄養素が重要になるだろう。わりと早めに起きて、出かける準備を進め、家を出た。『佐々木とピーちゃん』第7巻を読みながらの出勤。仕事面では比較的落ち着いた空気が流れていた。こういうときにこそ研究や挑戦を進めたほうがよいんだろう。が、暇を暇として享受する癖が出来てしまっているようだ。けっこう大きな弱点なんじゃないか?と思った。業務後半で面接1件の対応も進めた。拙速気味に動いて情報共有した結果、よい流れで動けた。質問に極めてフツーな答えを返してしまって悔やんだのは別記の通りだ。帰りには佐々ピー7巻を読み終える。残念。続きがすぐに読めないのがつらい。続刊は2023年冬に刊行とのこと。そして非常におもしろかった。ほかにはAudibleで『本好きの下剋上』の2巻、『もしアドラーが上司だったら』を聴いた。

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