世界は称賛に値する

日記を書きます

暗黒童話(乙一)P.246

暗黒童話 (集英社文庫)

暗黒童話 (集英社文庫)

《90点》

 未来まで見えていたおばさん。そのことを、どれだけの人間が見過ごさずに気づくだろう。
 和弥は素通りしなかった。それまでに見た多くの光景のうち、その場面を強く眼球に焼きつけていたのは、偶然なのだろうか。私はそうは思わない。和也はきっと、その光景の美しさに気づき、眼を向けたのだ。