世界は称賛に値する

日記を書きます

1月27日リアライジング

哲学の劇場

山本貴光氏と吉川浩満氏が配信しているPodcast『哲学の劇場』の第140回を聞いた。リクエスト企画の回だった。差別の話が取り上げられていて、そのときの話題で「差別の問題にはいつもマイノリティ側の名前がつけられる」という話が出ていた。新鮮な切り口だった。言われてみればたしかにそうだと思った。ドラえもん差別問題と言ったらドラえもんが差別されているんだろうし、エルフ差別問題と言ったらエルフに対する差別の話になるだろう(例)。いつでも「差別される側」にフォーカスが当てられる。でも、真剣に差別をなくそうとするなら注目すべきは行為者である「差別している側」だと思う。A差別問題(Aたちが差別されている)ではなくB差別問題(Bたちが差別している)というふうに問題視してよいし、言語化されてよい。ねじれがあるんだなと認識した。

勇者、辞めます

アニメ『勇者、辞めます』を見た。全12話。タイトルだけ見て見始めて、妙に面白いのでサクサク進んでいって数日で見終える形になった。勇者と魔王の決着がついたあと、新たな新生魔王軍に勇者が面接を受けにくるところから始まる物語だ(魔王は倒されただけで死んだりはしていなかった)。小説をアニメ化した作品。小説版は全三巻でしっかり完結しているとのこと。たしかにアニメ版だけ見ていても物語として切りのよいところで終わらせそうな潔さは感じられた。いちおうアニメ版は小説だと2巻途中くらいまで描かれている。基本的には物語の流れが非常に安定していてわかりやすかった。ちょっとわかりやすすぎるところもあったかと思うけど、おおきな問題はなし(余計とか複雑をスパイスにしたほどよい刺激が自分は好きというだけだ)。主人公の生い立ちがよかった。「名前を聞く」ことの位置づけもよかった。インプのキャラもよかった。まあインプもふくめて魔物の造型がやや安っぽいところだけ気になったかな。アニメ後の話も気になるので小説かコミカライズを読んでみようかなという気持ちにはなる。コミカライズも好評っぽいし。そして小説三冊で終わってしまうには惜しそうな匂いがするのだけど。そこは最後まで読んでみないとわからないか。

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原作小説&コミカライズ | TVアニメ「勇者、辞めます」公式サイト