世界は称賛に値する

日記を書きます

2023年11月12日(日)有料会員で支援する

コテンラジオとゲンロンに登録した

歴史や国家や文化の流れにはどうしたって浮き沈みがあるみたいである。今後も同じような波が続くのかはわからないけれど、革命のあとに訪れるような空気の中、新たな主義思想をしたがえていく黎明期・全盛期があれば、そのうちに制度疲労が起こって既得権益にしがみつくだけの膿がたまり沈みゆく過渡期も来る。人間の意識のありかたからすると避けられない構造なのかなとも思ったりする。なんというか、人類全般、すぐには物事を変えられないくせにそのうちにピントはずらし始めてぼんやりし始める脳みその持ち主だなあって感じだからだ。それがうまく適合するシーンもあれば不適切に働くシーンもあるんだろうが、なんにせよ、どうしたっていずれは過渡期に陥っていく性質なんだろうなとは思う。執着心と形骸化は不可避っぽく見える。そのあたりは今後の人類の進化にも期待したいがどんなもんなんだろうな。滅亡が先か、ただただずっと繰り返していくのか、謎だ。

ともあれちょっと過渡期になっている雰囲気を感じる昨今である。資本主義と民主主義が行き詰ってきているみたいな話も聞く。いや聞きかじったことを言っている自覚もあるのだが、しかしたしかに、ありうる状態なのかなとは思える。まあ資本主義にも民主主義にも、のんべんだらりと進めていたらどうしても腐っていくポイントというのがきっとあったんだろう。そしてそこに対する予防ができていなかったんだと思う。そんな事態でちょっとずつダメになってきた。過渡期になってきた。とはいえそのあたりの「腐敗ポイント」は運用していったからこそ見えてきたものであって、最初からはわからなかった。いずれ腐ることを予見するのは無理だった。だからつまり、"次またやるならうまくやれる"んだとも思う。リセットして予防薬を混ぜたバージョンの主義思想を新造することも可能ではあるんだろう。そういうものをポスト資本主義とかポスト民主主義と呼ぶんじゃないかなとも思った。もちろんまったく別の方向へ向かい始める可能性だってあるのだけど。

このあたりの予防薬のブラッシュアップに使えるのが人文学や人文知なのかなという印象を最近は持っている。コテンラジオやゲンロンの有料会員になって支援することを決めたのもそのあたりの想像からだ。COTENRADIO CREWとゲンロン友の会に登録した。常識や良識をアップデートするための知識があるなら、そういったものを整理したり振りまいたりしているひとたちを応援したい、というようなことを思ったのだった。もちろんそれですぐになにかが変わるわけではない。むしろかなり時間がかかる領域の話だろう。が、なにもしなければ変わらない。物事を一歩くらいは進めたい。むろん自分も動いたほうがよいはずだが、とはいえまわりも動いてくれるならそれに越したことはない。動いているひとたちを後押しするのもよかろうと今回判断した。

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