世界は称賛に値する

日記を書きます

木枯し太陽光3/30木

ブルーロック

『ブルーロック』のテレビアニメ版を見始めた。原作・金城宗幸、作画・ノ村優介のサッカーストーリーだ。フォワードポジションの選手ばかり300名集めて勝ち残りを競わせる奇抜な設定だが、非常におもしろい。かなりの数の登場人物が描写されているけれど、ひとりひとりの個性の立てかた、能力の持たせかた、そして、活躍のさせていきかたがいずれも見事だった。人間関係の描写、コミュニケーションのバリエーションなんかも豊かで細やかだった。ほんとうに人物が魅力的だ。なにより、それぞれのサッカー的異能の共鳴させかたが上手い。けっこうバシバシ関係性を切り替えていくのも手際がよくて驚く。一気見くらいの勢いでいまのところ21話まで観てしまった。

連載

『ブルーロック』の原作のまんが版は週刊少年マガジンの連載を読んでいるのだけど、読み始めたのが比較的最近だったので、序盤や経過を知らなかった。アニメ版でこのあたりでの関係性を見ることができてよかった。とても楽しかった。馬狼照英とか、最近のまんが版だけだと、なにやらまた出てきたらしいひと、くらいの認識で、なんか嫌そうなやつだな~、程度の印象だったのだけど、最初のほうの絡みを見てみたら、むしろ好きな人物だった。一度墜ちるところとかとてもよかった。几帳面エピソードも笑った。

エゴイスト

「エゴイスト」という概念をストーリーの軸足にして、しっかり立てられているところはかなりよかった。際立たせてくる頻度もちょうどよい。あまり毎回騒ぎ立てられすぎてもそれはそれで萎えるし、だからといって、ほのかに薫るかもあやしいくらい薄められすぎても困ると思う。とはいえ、衝撃的な転換点ではむしろがんがん強調させてほしい。そういう手腕は安定している印象だった。シンプルに物語りが上手い、と感じる。

そして、ここで語られているような、エゴイスト性、つまり、我の強さ、意志の強さ、熱の高さ、自分の正しさや良さを信じる方向性、といったものたちが、最近の自分の気持ちの中では勢いを失いつつあったなあ、と気づかされるところもあって、認識を改めるよい機会にもなった。こういった精神の枠組みや在り方のことも忘れちゃダメか~と思い直した。変に弱気で下手に出すぎるばかりになっててもそれはそれで有効ではないんじゃない?というところ。

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