冴えない
自分で読み返して「つまらん」ってなる文章はたまにある。理由はだいたい不明だ。今回もなんとか分析できたりしないかなと見つめ直していたのだけど、わからなかった。というか、一意には定められなかった。諦めた。結局、総合力、総合点なんじゃなかろうか。題材だけがよくてもダメ、切り口だけよくてもダメ、言い回しだけよくてもダメ、リズムやテンポだけよくてもダメだ。どこかが乱雑だと、それだけで、全体像が冴えないものになってしまう。一部の欠点に全体が引っ張られる。足を引っ張られる。
レベルの低い要素がボトルネックになる。全体のレベルが落とされてしまう。というのであれば、いずれの要素についても、平均点以上を狙っていく必要がある、とまではいかなくても、とりあえず赤点は免れたほうがよいんだろう。最低限のクオリティは維持できるだけの振る舞いを心がけたい。書く題材についてはしっかり情報収集したほうがよいし、取捨選択もしたほうがよい。鋭い断面を見つけるためにいろいろな角度からためつすがめつ眺めるのも重要だ。さらには、伝えようとしていることに適した言葉選びと、その言葉の配置によるリズム・テンポの調整まで考える必要もある。めっちゃむずい。
新鮮味
こういった「これまで気づいていなかった」「言語化するタイミングがなかった」事柄に関する思索は、たとえシンプルでベーシックな話であっても、なんとなく「つまらん」とはなりにくい傾向があって、ちょっとずるい。新鮮味、新しさ、珍しさ、貴重さ、というものには代えがたい魅力があるんだろうな。シンプルにとらえ直そうとする行動そのものがけっこうな新鮮味を呼び起こしてくれたりもするし。