中途半端な分量の文章
一行から二行くらいの短文に唸らせられることは多い。たとえば短歌や俳句、キャッチコピーが見せてくれる切れ味にはよく驚かされている。想像力への刺激もすばらしい。同じくらい、数ページに渡った随想文に魅せられていることも多いかな。構成がよい、雰囲気もよい、ってなっていたりする。
比べると、その中間くらいの微妙な量の文章のかたまりに惹かれることが少ないかなと今回思った。いわゆる中途半端ってことなんだろうか。たしかに短文よりは切れ味が鈍りそうである。ほどよい随想文ほど素敵な雰囲気も作り出せないのかもしれない。いまこうして書いている文章を参考にして言うなら、"問題提起"だけで終わってしまっているのかもしれない。詰める作業・答える作業をサボったことになりやすい(サボった思考がたどりつきやすい)文章の持つ傾向なのかもしれないなとは思った。そのせいではずれが多くて印象が悪くなっているというか。人は皆、ひとことでぱっと言うか、言えるだけ言いたいことを言い切るか、そのいずれかを好みやすいのだ、みたいなところもまた、あるのかもしれないが。