世界は称賛に値する

日記を書きます

強者であれ

 最近は暖かくなってきていた。春の到来を予感させられることが多かった。だから油断してしまっていたのだと思う。薄着で外出して後悔させられることになったのだ。温度を奪われた風が街を冷却しているのがわかった。約束があった。午後7時から友人イチ氏と会う約束があった。物凄くひさしぶりだった。さすがにこれは奇縁とか言うのかもな、と思う。約束とは無関係に、午後4時頃に偶然街中で出会ってしまう。すげえなあ、と苦笑させられてしまった。うどんを買いに行くところだったらしい。うどんを食べている姿を眺めながら、近況報告的な会話を繰り返していた。話しながら考える。思考は少なからず進化しているように思えた。鋭さ、ではなく、深さ、が、以前より幾分かは増しているように思えた。のだが、実際のところはどうだろう、と思っている。自己を成長させることを好む性癖、は、ともあれほとんど変わっていないようだった。話し終えて、ちょっとばかり本でも買いに行こうかなと思ってたんだけど、と話す。付き合ってよ、と誘って、隣の駅のブックオフまで同行してもらった。電車に乗る。約十分で到着。悩みぬいた末、四冊ほど購入を決意する。隣ではイチ氏がデール・カーネギーの『道は開ける』を購入していた。確かにあれはいい本だった、なんて思う。中途半端に綺麗な夜空の下、中途半端に強い冷風の中、じゃあ帰りは歩いて行くとしようか、なんてことを話していた。