世界は称賛に値する

日記を書きます

栄光ムービーの5/7日

ハケンアニメ!/映画

直木賞作家・辻村深月がアニメ業界で奮闘する人々の姿を描いた小説「ハケンアニメ!」を映画化。地方公務員からアニメ業界に飛び込んだ新人監督・斎藤瞳は、デビュー作で憧れの天才監督・王子千晴と業界の覇権をかけて争うことに。王子は過去にメガヒット作品を生み出したものの、その過剰なほどのこだわりとわがままぶりが災いして降板が続いていた。プロデューサーの有科香屋子は、そんな王子を8年ぶりに監督復帰させるため大勝負に出る。一方、瞳はクセ者プロデューサーの行城理や個性的な仲間たちとともに、アニメ界の頂点を目指して奮闘するが……。

ハケンアニメ

映画『ハケンアニメ!』を視聴した。原作の小説版は読了済み。辻村深月作品に対する印象は、物語後半での優しさに向けての巻き返しがすごい、というものが強い。後半に"納得のいく微笑み"をしっかりあたえてくれる印象だ。逆に言うと前半はそういったものを見せてくれずに、なんか、苦しく渋く、暗い表情ばっかり浮かべさせられる羽目になる、的な認識もあるけれど、たいていはそれもよい塩梅である。ぜんぶがぜんぶそういう作品ということでもないが、とりあえずは、今回の『ハケンアニメ』もそれくらい、しっかりハラハラさせられ、しっかり微笑まされる作品だった。小説から映画に変換する手腕はかなり高いと感じた。原作の短編をうまく切り取って一本に仕立て上げていたと思う。削られ気味だった二編目および後日談も好きな話だったので、映画を楽しめたなら小説も読んでほしい、とは思ってしまうかな。ビジュアルを持った王子の描きかたが素敵だった。(スロウハイツも好きなので)チヨダコーキのビジュアルも見られたりするのかな~、と、ほのかに期待していたのだけど、流石にファン向けのそのシーンは採用されておらず、ちょっとだけ残念だった。