【1】デザイン思考の仕事術
- 作者: 棚橋弘季
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2009/06/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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人が生きるこの環境は二つの物でできています。ひとつは自然が生み出した物で、もうひとつは人間が作ったものです。自然物は人間の要/不要にかかわらず存在しますが、人工物は必ず誰かが必要と思って作らなければこの世に存在しません。人工物を自然物と隔てる大きな違いは、この人間の意図です。人工物が必ず何らかの意図をもって作られているとすれば、それは広い意味での道具です。
自分の、他人の、社会の、何らかの役に立つことが意図された道具。生活のために、人生のために、生命のために必要とされる道具。この道具としての人工物を作る活動がデザインです。その意味で人工物がひとつ増えることで世界は変わるのです。いや、あらゆるデザインは世界を変えるためにつくられるといってもよいでしょう。たとえ、その変化はごく小さなものだとしても。
──P.10▼▼題名から興味を持ち始めて、誰かの推薦文も読んだことがあって、以前から記憶しておいて買おうとは考えていた。職務にデザイン的思考を加えることには興味がある、というか、革新と向上の匂いを感じている。読んでみたらえらくおもしろくてついに買った。
【2】短篇小説講義
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1990/06/20
- メディア: 新書
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創作心理というものを考えると、どのようなジャンルであろうが、なんの内在律もなしに書ける文芸作品など、ちょっと考えられない。では、まだ近代小説というジャンルが確立されて間なしの、もちろん短篇小説作法などというものも存在しない時代、作家たちが短篇小説を書く上で内在律としていたものは何だったのだろう。現代にまで至っている短篇小説というものの形式を彼らに創造させ、確立させた内在律とはどんなものであったのだろう。他の文芸ジャンルの束縛を嫌って小説を書きはじめたのである以上、それが詩とか戯曲とかの作法と同じものであったとは考えにくいのだが、実はやっぱり、そうした既製のジャンルの方法論、あるいは絵画や音楽といった他の芸術ジャンルの方法論、またはもしかすると勃興期の自然科学の方法論などの影響を受けていたのだろうか。それともその時代、彼らはそもそも内在律などというものを持たず、まったく自由に短篇小説の方法を無から創造していったのだろうか。
今、ぼくにとって極めて重要なこれらの問題の答えを出すためには、もういちどその時代に書かれた短篇小説を、書くためのお手本としてではなく、ただ自分の鑑賞力だけを頼りに、虚心に読み返すことが最善の道ではないかと思う。
──P.13▼▼思い出して検索してみたら、絶版のようだったので、わりと慌てて買ってみた。瞬間的に蘇っていた、のを以前に見掛けただけらしかった。評判は非常によくて、好きなものの匂いが濃い。著書は数多くは読んでいない。現時点では『旅のラゴス』が好きだ。
【3】おやすみプンプン6
▼▼普段は見向きもされぬ、けれど切実で美しい草原とかがあるとして、真摯に目を向けてくれて、描いてくれるのは、嬉しいのだけど、描きかたがわりと微妙な感じで、好きと言っていいのかなー、って比喩を少し思う。理解が追いついてないだけの可能性は高い。
- 作者: 浅野いにお
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/12/26
- メディア: コミック
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