世界は称賛に値する

日記を書きます

引き摺られないために、不信を養う

 言葉なんてものは全部比喩に過ぎねえんだ、みたいな極地に、一度は住んでおいたほうがいいのかもしれないな、と考えていた。言葉というのは結局『想起させたい感触』を呼び起こす一種の誘惑に過ぎない、と以前に考えたことがある。しばらくはそういう世界観を信奉しておこうかな、と思ったのだった。言葉に対する不信感を養っておけば、言葉の魅力に惑わされずに済みそうだ、と思えたからだ。なおかつ、極地に住む人間の『覚悟を決めた懸命な言葉』のほうが、効果的なのではないか、と感じられたりもしたからだ。