哲学もりあがってない?
面白そうな本を妙にたくさん見かけている。流石に記憶しきれなくなってきたのでピックアップしていた。特に哲学関連の上質な読み物がかなりの盛り上がりを見せているように感じられている。ぼくの観測範囲の問題なんだろうかとはむろん思う。ぼくの興味が見せている狭い範囲の偏った判定なんだろうか。実はそうではなくて、ほんとうに「哲学を踏まえることが楽しくなる世界観」が目立ってきているのであれば、嬉しくはある。哲学が世や人を幸せにする一助になってくれる(こともあるだろう)とはいくらか信じているからだ。一言で哲学といってもいろいろで、これはこうと言えるようなものでもないのだけれど、「問い」というものが哲学概念の軸の一つにはなっていると(やや浅はかながら)思っていて、そこで示される「問い」が、世界や人を救うんじゃないかとも思っている。そういうこともあるに違いないという経験則がある。
問うのってよい
「問う」のってかなりよい。習慣づいているとなおよい。いろいろなところに利いてくる印象だ。けど、向き不向きもあって、時には毒になったりもする。誰にでも利く特効薬ではない。が、誰にでも利く特効薬なんてどこにもないか……。なのでまあ、ぼくの目線ではわりと頻繁に「問う」ことを薦めてしまうし、あと、ぼくの好きなひとたちもかなりの割合で「問いはよいよ」って言っておられた(なんだその薦めかた)(いやでも、尊敬している人がこの世に複数いて、それらの何人かが「これっていいよね-」と言っていて、自分もまた同じように「これはよいものだな」って思ってたら、それを人に言う場面において、尊敬している人もよいって言ってたし、っていう判断、影響せざるを得なくない?)。
欲しい本ピックアップ
哲学に関連する書籍で、やけに面白そうで、最近刊行されたものたち(そして、読み物や入門書、比較的読みやすそうな本たち)。あらためて記憶を探っていったらほんとうに多かった。まじで豊作の流れが来てません?と思った。
千葉雅也『現代思想入門』、吉川浩満『哲学の門前』、『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』、永井玲奈『水中の哲学者たち』、平尾昌宏『日本語からの哲学』、古田徹也『このゲームにはゴールがない』、平井靖史『世界は時間でできている』、谷川嘉浩『スマホ時代の哲学』、高崎将平『そうしないことはありえたか?』、國分功一郎『スピノザ』、三木那由他『会話を哲学する』、鳥羽和久『君は君の人生の主役になれ』、ドミニク・チェン『未来をつくる言葉』。 ぜんぶ読みたいくらいだ。備忘しておく。