《★★★★★》
- 作者: 古川日出男
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 文庫
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ただし認識は反射行動の後塵を拝している。
そこに映像がプロジェクトされる。それは驚異として出現する。暗闇にレニの映画(フィルム)は懐胎される。光と影がそこに現実のコピーを産み落とす。運動として映写する。それは、魔術としての映像だった。あるものたちの眼に、神秘(ミステリー)となる映像。絶対的な謎となる映画(フィルム)。
鴉の眼に。
――P.119
▼さらなる強大な敵とかが現れて東京大決戦、とかいう続きが訪れても悪くないな、とすら思えた。賛辞だ。理解はできる。ぎりぎりだけど。感動もできる。無理矢理だけど。無理矢理でもないかな。凄いぜ、と思った。素直に思ったし純粋に思った。驚異だと思えたし脅威だと思えた。世界が持っている複雑を逃していない、と判断する。現状の思考と感性はそう判断した。あるいはそう見える。しばらくはここを追っていこう。好きだ。