▼説得は難しい。確かにアナタの言う通りデシタ、と言わせるのは難しい――無論、思わせるのはなお難しい。厳密に言えば、難しい人がいる、ではあるのだと思う。説得するのが容易な人もいるからだ。▼難しい人の言動を観察する限りでは、か細い道、か、道なき道、がぎりぎりあるかどうかかなあ、なんてことしか思えなかったりする。普通の道じゃ駄目だろうな、とは前提的に思えてしまうのだ。普通の道、というのは、言うなれば、欺瞞を解除しようとするような道、のことだ。▼認識は嘘をつく。ひどく都合の悪い思考はうまく都合のいいように捻じ曲げられる。捻じ曲げは無論防衛のためのものであり、防衛はおおむね徹底的におこなわれる。要するに、たとえ『捻じ曲げ』を綺麗に指摘することができたとしても、指摘はなお捻じ曲げられ間違っているものに変換されてしまう、ということだ。だから、捻じ曲げを指摘し改めさせようとする道、が、賢明なものだとは正直あまり思えない。別に悪い道ではないとは思う、が、成功率の低い道でもあると思う。無論、経験則ではある。▼欺瞞の指摘ってのは大抵徒労に終わるだろうな、なんて経験的に判断している、ということである。ゆえに、違う道を模索したい、と思っている。うまく鍵になりそうなところから探してみよう、と思う。敵対は当面無しだろうな、とも思う。
