教育
もろもろ新たな知見の得られた日だった。基本的には立ち会いの立場で話を聞いた。直接の教育対象ではなかったが、それでも、いろいろと学べるところはあった。同種の解説が、のちのちの自分でも可能になるよう、噛み砕きながらメモをとっていくのは、たいへん楽しかった。好ましい一日だった。
経営やビジネスにかかわる一般論や理想論を聞いた。エピソードと教訓を現実に落としこんでいくための理屈も聞いた。このあたりのフィールドには、脆弱な理論も少なくない。表面的なロジックが小綺麗なだけのものあれば、サンプル数の少ない視野狭窄なセオリーもあるし、遡及的にはそう見えるだけの印象論が大手を振っていることも多数あるようである。玉石混淆だ。
もっともらしく見えていた理屈の足場が、あっさり崩される場面を見るたびに、疑念は増していった。警戒するようになった。とはいえ、そのぶん、ぜんぶがぜんぶがダメなものでもない、という事態への理解も深まっていったと思う。少なくとも、仮説や参考としてならいくらでも活かしようがあるな、ということには気づけた。そもそも、経営やビジネスが、「理論の正しさ」「正しい行動」にかまけるためのものでもない、ということも理解した。