世界は称賛に値する

日記を書きます

20230804 細部の話

未経験者の小さな落とし穴

「外側から見ただけだと確かにそう見えるけど、一度でも内側にちゃんと触れたことがある人なら、そうでないことは明白」「ほんとうの経験者なら間違えるはずがない」みたいな切実で深刻なポイントが、どんなものにもあるんだろう。特に、ぱっと見では気づきにくいような細やかなところにあったりもするんだろう。知ったかぶりして話すと、そういう"経験者なら間違えようもない"小さな落とし穴に、嵌まってしまうんだと思う。嵌まっていると気づきもせずに嵌まってしまい間抜けをさらしているんだと思う。極めて些細な落とし穴かもしれないけれど、むしろ些細な点だからこそ、落ちるヤツは目立つというか。強い違和感を生じさせてしまうというか。神は細部に宿るという言葉もこのあたりを指して言われたりするんじゃないかなとも思った。

まあでもこの理屈は、ほんとうに知っている人が知らないと思われてしまうケース(事実、経験者なのに、勘違いや言い間違えにより、落とし穴に嵌まってしまったケース)のような冤罪も生みかねないので、あつかいが難しくもあるのだけど。

子どもの頃に書いた小説を読み返すとアラが目立つ。知識もたいしてない中、かっこよいな~!くらいの浅はかな気持ちでいろいろな物事を勝手に登場させていたから、そうなって当然ではあった。ただ表面的な情報をなぞるだけのくせに、裏側まで理解できてます~みたいな口振りで、物事を描いていた。要するに隙だらけだった。落とし穴に落ち続けていた。この状況においてこの概念を説明するときにこのポイントに触れないわけないじゃん、とか、この単語についてここで触れるときにそんなところを優先して話するわけないじゃん、とか感じられるところが今見れば多かった。