▼誰かの思考を想像する術は複数あるようだ、なんて最近は考えていたのだった。現状の術はあまり有効なものではないようだ、と判断してもいた。精度が高くなかった。判断に誤謬が多かった。だから、難点を描き出してみた、わけだ。▼精神想像機能をいちおうは持っていて、けれど、深遠さと繊細さを持つ複雑な精神、とか、まったく異質な構造を持つ飛躍した精神、にはほとんど対応できていなくて、おかしなリザルトが返り始めたりもしたから、新化のために問題点を描き出してみた、なんて表現も思いついた。▼いずれにせよ、おのれのまわりに『深遠さと繊細さを持つ精神』や『まったく異質な構造を持つ精神』の持ち主が増えた、のは間違いないのだろう。だから気になり始めたのだ。が、気づけるだけのセンサーをようやく獲得することができた、という可能性も無論ありうる。
