▼レゴブロックで組成した『城』をたとえば『家』に作り変えていくのには間違いなく時間がかかるだろう。瞬間的に組み変える、というわけにはいくまい。構造上少しずつ部品を取り換えていくしかないもの、だからだ。脳というのも同じようなものなのだろう、と最近は考えている。少しずつ部品を取り換えていくしかない、ということ。時間はかかるがほかに方法はなく、同時に、時間はかかるが不可能ではない、ということ。脳の部品とは何か、ということも考えたりはする。脳の部品というのはつまり『脳が受ける刺激』のことであり、言い換えれば『経験』なのだろう、と現状では判断している。だから、新しい経験を積むことこそが新たな部品を取り入れることであり、おのれの意志で経験を選択していくことで脳の構造を好みの形に変化させることができたりもする、なんてモデルを構築してもいるのだった。▼というモデルに、いわゆる『自由意志なんて存在するのか問題』を絡めてみたいものだ、とか思っていたりもする。のだが、ちょっときついなあ、とうめいていたりもする。混乱中だと言っていい。人間に自由意志などない――脳は自動的なんだよ――脳の構造を変えようと志向できること、の『三つの思考』を柱にして思索を続けてみよう、と判断している。のだけど、いまいちうまくまとまらない。なぜか綺麗に接合することができないのである。いわゆる『自由意志』ってやつを再生させる道はこのあたりにありそうなんだけど、とか思っていたりもする。思索を続けよう、と思った。
