世界は称賛に値する

日記を書きます

たとえば人は飢えるようにできている(レヴィナス入門)

レヴィナス入門 (ちくま新書)

レヴィナス入門 (ちくま新書)

 人間の設計を思う。たとえば人間は飢えるようにできている。たとえば人間は欲するようにできている。音楽を好み、言葉を使い、知識を求め、過去を悔い、経験に学び、規則を作る。ようにできている――かのように観察できる。文化や学習の影響も当然とても大きいのだろう、とは思う。が、それだけではない『人間設計の基本的なもの』があるようにも思える、のだ。そういった人間のグランドデザインを逆手にとることで、そのあたりから『だから人間はこうあらざるを得ないのだ』ということを突き詰めていく。といった思考形態に新鮮味を感じていた。熊野純彦氏の『レヴィナス入門』を読んでいた。だいぶ難しいな、と思う。かなりぎりぎりだ、と感じる。なぜ哲学書は難しいのだろうか、ということを少し考えていた。どうして私はこの文章をぎりぎりだと感じてしまうのか、ということについて考えていたのだった。この感触を緻密に見つめてみよう、と思う。