世界は称賛に値する

日記を書きます

勤務先そば、商店街の古本屋

鏡の中は日曜日 (講談社文庫)

鏡の中は日曜日 (講談社文庫)

▼本格ミステリ。メフィスト賞作家。かつての私はその評判から、トリックというミステリの基本要素においてレベルが高いらしい、と判断していた。そしてその判断は『ハサミ男』を読んだときに真だと認められる。四作目。最近文庫化された。実は三作目の『黒い仏』文庫版もすでに買っている。にもかかわらず読んでいないのは、二作目である『美濃牛』を読んでいないからだ。むしろまだ買ってもいない。楽しみな読書予定だと言える。

季節の記憶 (中公文庫)

季節の記憶 (中公文庫)

▼保坂和志氏のことをまったく知らなかった時期がかなり長くあって、そのことを改めて考えると、マジでもったいなかったよなあ、なんて悔しさを痛烈に覚えてしまう。陳腐な表現になってしまうけど、ホントに凄いと思うからだ。彼くらいの思考は普通だろ、とか言われたら軽く絶望してしまいそう。本気で『敵わないかも』と感じさせられてしまう人間の一人。もったいなくて著書をすべて読みきってしまう気になれなかったりする。

猛スピードで母は (文春文庫)

猛スピードで母は (文春文庫)

▼かつて友人のカズ氏がこの本を読んでいた。おもしろかった、とも言っていた。それが記憶にこびりついていて、本屋で見るたびに、買おうかな、と考えていたのだった。しかし結局買うことはなかった。ハードカバーだったからだ。空間的な問題があって、ハードカバーは基本的に買わないようにしよう、と決めているのである。最近文庫化されたのを知って、そろそろ買い時かな、と思っていた。それを150円で見つけたら買うよな。

紅茶を注文する方法 (文春文庫)

紅茶を注文する方法 (文春文庫)

▼論理センスとユーモアセンスがなければ書けない文章を書く人だ、と認識している。不得手な領域だから、尊敬混じり認識だ、と言っていい。真似しようとするのが無謀なのかもしれない。が、頑張ればいつか獲得できるかもしれない、とも思う。実際、土屋賢ニ氏の文章はおもしろい。でも多少マンネリズムだよね、とか、同じような笑いばかりだからちょっと飽きる、なんて言われたりもする。しかしそんなのは些細な問題だろう。

DEATH NOTE (4) (ジャンプ・コミックス)

DEATH NOTE (4) (ジャンプ・コミックス)

▼キラとLの智慧比べ対決の物語。第二のキラ登場編。私は『智慧比べ』というものにおける『ランダム要素』がおそらくさほど好きではない。思考を読んで、相手の思考の裏をかいて、さらにその裏まで読み切る、というような流れにおいて、裏の裏が、単なる頭の悪い表、であったりすると、不満を覚えてしまうのだ。第二のキラは当初、そういう性質を持っていた、と思う。だから、その性質を薄めた月の策略は非常に私好みだった。