世界は称賛に値する

日記を書きます

たとえ現状が幸せなんだとしても、あの頃は幸せだったな、とか思ったっていいでしょう?

▼ぼんやりと、どんな言葉を返そうかな、と考えていた。携帯電話を眺めながら、数年前の記憶を縦横無尽に検索してみる。召喚してみる。薄れてはいなかった。あまり希薄は感じられなかった。おかげで、懐かしさも強くは現れなかった。あの頃は楽しかったな、と思う。と同時に、あの頃も楽しかったな、と思う。現在より過去のほうが素敵だった、というような残念な比較を持つことなく、とても好きだった「かつて」を思い浮かべることができていた。幸せなことなんだよなきっと、と思えた。環境ががらりと姿を変える瞬間がある。関係ががらりと姿を変える瞬間がある。変化に流されて「縁」が切れてしまうことだってある。切れてしまった、とか思っていても、意外と繋がっていたりすることが時おりあって、順風満帆に嬉しさを覚えていた。窓の外の景色は流れていく。電車はいつもの揺れを見せていた。かつて見ていたものとほとんど変わらないように見える。至極微細な変化だけがあって、はっきりと認識できない変化だけがあった。頑張って欲しい、と気がつく。間違いなく我が儘だけど、かかわった人みんな幸せになればいいのに、なんて無謀と無茶を思うことがある。だからそれを言葉にしよう、と思った。だからそれを根源に置こう、と思った。実現可能性とかは無視してしまえ、と決める。人は実現できることだけを語らなければならない、なんて法はあるまい。無謀でも無茶でもとにかく言葉にしておくことで何かが伝わることがある。可能な限りそれは大切にしておきたいな、と思う。