世界は称賛に値する

日記を書きます

敗北を認めるよ、だからそのまま勝ち抜いちまえ

▼最近はなんでも読んでいる。読めるようになった。おもしろいぜ、と称賛されている書物が、未知の分野に属しているものであると、むしろ、ものすごく心が躍るのだ。なんてことすら言えるようになった。かつては駄目だった。ほとんどライトノベルばかり読んでいたのだ。難しいから、なんていう惰弱かつ陳腐な理由でほかの領域に踏み出すことを躊躇していたのだった。ゆえに、高校生時期の自分には、おいおいなにをもったいないことしてんねん、というような苛立ちをどうしても感じてしまう。おもしろい本っていうはおまえの知らないところにまだまだたくさんあるんだぜ、ということがわかったからだ。でもって同時に、高校生領域に属する人物が、学問関係の書物を読んだりしておのれの思考を言語化しているのを見ると、どう考えても負けてるよなー、なんてぼんやり考えてしまうのだった。ともすれば中学生ですら侮れなかったりする。正直参る――参るし、できることならそのまま駆け抜けてしまって欲しいなあ、と思ったりもする。敗北への悔しさは間違いなく苦い味わいを持つものだけど、でも、賢さを見たときの歓喜はその苦味を払拭するくらい甘く快い味わいを持つものだからだ。賢さ大好き、だ。▼ブギーポップの新刊を夢中で読み終えて、次はなにを読もうかなと考えていた。書棚を眺める。読みたい書物はたくさんあった。いいかげんこれを読まねば、と思ってしまう本もたくさんあった。森博嗣『ダウン・ツ・ヘヴン』も森本浩一『デイヴィドソン』も井筒俊彦『意識と本質』もビル・ゲイツ『思考スピードの経営』もサイモン・シン『暗号解読』もロビン・ウィリアムス『ノンデザイナーズ・デザインブック』も、ものすごく読みたかった。悩む。最終的にはオグ・マンディーノ氏の『十二番目の天使』を手に取っていた。以前ある人に薦めてもらった本で、いいかげん感想を言っておきたいなあ、なんて感じていたからだろう。