世界は称賛に値する

日記を書きます

コミックバトン

 漫画は好きだ。おもしろいからだ、とシンプルに言い切ってしまおう、と思う。自分が初めて読んだ漫画がなんだったのかは憶えていない。が、子どもの頃にドラえもんを全巻持っていたことは憶えている。幾度となくそれを読み返していたことも覚えている。無数にいたドラえもん博士の一人だった、と言っていいだろう。ドラミちゃんの好きなものがメロンパンで嫌いなものがゴキブリであることくらいならば今でも記憶している。ネズミに耳をかじられて真っ青になったらそのまま青くなっちゃった、というドラえもんの体色についての逸話だって常識の範囲内である。無論、ドラえもんの身長・体重・胸囲などがすべて同じ数字だということも知っている。しかし、その数値が正確にはいくつだったのかは憶えていない。ドラえもん博士ならそれくらい常識じゃん、と言われそうだが、その数値だけは昔からなぜか憶えられないのだ。まったくもってどうでもいい話。まあでも漫画が好きになったのはあの経験があったからなんだと思う。というようなことを考えながらCOMICと刻まれたバトンを手にとってみました。ニャルさんから頂いたバトン。

1.本棚に入っている漫画の冊数

 整理中につき本棚は空っぽだ。というわけで、厳密な数を出すのは難しい。何冊漫画を持っているか、という問いとして捉えてみようと思う。が、それも実は比較的困難だったりする。整理に合わせて処分しつつあるものも多いからだ。とりあえず500はない、と思う。おおむね300くらいかな、と想像する。わりと多いな、ということに今ようやく気がついた気がする。無論個人的な感覚の話。漫画好き、という範疇で考えるならば、むしろ少ないほうだろう、とも思う。連載中で、かつ、連載を読んでいる漫画は、よっぽどレベルが高くなければ買わない。という主義を持っている。レベルが高い漫画とは、現段階だと『HUNTER×HUNTER』と『デスノート』のみを指していることになりそうだ。なんにせよ、新刊が出たらすぐに買う、という買い方をすることは少ない。読んでいる雑誌は週刊少年ジャンプ、週刊少年サンデー、週刊少年マガジン、だけだ。

2.今おもしろい漫画

道士郎でござる 5 (少年サンデーコミックス)

道士郎でござる 5 (少年サンデーコミックス)

 最近だと『道士郎でござる』が好きだ。週刊少年サンデー連載。西森博之作。かつては同誌で『今日から俺は!』という漫画を連載していた漫画家だ。実際かつての私は『今日から俺は!』という漫画も好きだった。が、漫画家としてどういう人なのか、ということを、あの漫画を読みながら考えたことはなかったように思う。ごくごく単純に「おもしろいなあ」と思っていただけだった。だから、西森博之って人は実は計算高い漫画家なのかもしれない、と思うようになったのは、その後の『天使な小生意気』からだ、と言っていい。なんというか、西森博之氏の漫画を読んでいると、この語り方巧いな、と思うことが多いのだ。要するに、楽しさの裏に技巧を感じるのである。とはいえ、無論、だからおもしろい、というわけではない。たとえ無自覚にやっているのだとしてもおもしろいもんはおもしろいからだ。自覚的だったら素敵だな、と私が勝手に思っているだけである。

3.最後に買った漫画

無限の住人(18) (アフタヌーンKC)

無限の住人(18) (アフタヌーンKC)

▼購入時も書いたが、友人から借りて読んだのが最初だった。薦められたように記憶している。のだが、もしかしたら、こちらから「貸してくれ」と頼んだのかもしれない。だとしたらそのきっかけは『天羅万象』というTRPGにあったのだろう、と想像できる。その頃はTRPGに対する関心が非常に高かったからだ。と同時に『天羅万象』という作品の世界観がとても好きだったからだ。要するに、天羅万象という作品は『無限の住人』という漫画に影響を受けている、ということを知って、その元ネタに触れてみようかな、と思ったのがきっかけだったのだろう、と思っているわけだ。当初は『無限の命を手に入れた侍「万次」の物語』になるのではないかと想像していたのだが、ここまできてもそういう気配がほとんどない、というのは、正直特筆すべきところだと思う。無限の命どころか主人公である万次について語られること自体が少ないのだ。たとえば『トライガン』という漫画があって、この漫画も最初の頃は、主人公であるヴァッシュについて語られることがあまりなかったと思うのだけど、最近はもう『ヴァッシュの来歴』とかそういうことが物語の主題になっている。そういう気配がこの漫画にはない。まったくない、とは言わないが、いまだに、巻き込まれているだけ、という匂いが消えていないのだ。良くも悪くもこれは凄いことだと思う。とはいえ、だからおもしろい、ってわけじゃないんだけど。

4.よく読む、あるいは、思い入れのある五冊

赤ちゃんと僕 (18) (花とゆめCOMICS)『赤ちゃんと僕』

 同作者が現在連載中の『しゃにむにGO』も好きなんだけど、この漫画には絶対敵わない、と改めて考えていたら思った。高校から帰る途中で『成一さんの登場エピソード』に涙を落としそうになったのを憶えている。個人的には稀有な出来事。設定どうこう、よりも、各話のエピソードの作り方が好きだったんだと思う。奥深いものを丁寧に『おもしろい物語』に変換するのが巧いのだろう、と感じていた。あきれるほど読み返している。

フルーツバスケット (7) (花とゆめCOMICS)『フルーツバスケット』

 おそらく人間関係が好みなのだろう、と思う。登場人物が織り成す人間関係が素敵だから私はこの漫画が好きなのだろう、と考えている。ゆえに設定はあまり関係がない。つまり、たとえ『呪い』がなくても、私は登場人物が同じであればこの漫画を好きになるに違いない、ということだ。無論、この漫画から『呪い』を取り払ってしまったら、それを基盤にしている人格も崩壊してしまうわけだから、粗雑な想定なのは間違いないのだけど。

ワイルドアダプター 04 (キャラコミックス)『ワイルドアダプター』

 久保田誠人が好きなだけ、という説もある。ああいう冷静と絶望を兼ね備えたにこやかな人格が昔から好きだからだ。峰倉かずや氏の漫画は基本的にとても好きだ。そして、この作品は特に好き。ファン層の問題で毛嫌いされている向きもあるみたいだ、と思う。私も昔は食わず嫌いをこじらせていた、だがむしろ無茶苦茶好みだった。そのことに気づけて良かったな、と今は思っている。何より一巻が素晴らしい、というのが個人的評価。

天使なんかじゃない (8) (りぼんマスコットコミックス (785))『天使なんかじゃない』

 主人公の翠とアキラの恋愛が好きだった、ってわけじゃない気がする。もっといろんな場面のいろんな人間関係がとても楽しかったんだ、と感じる。それは、図書館で翠とマミリンが話していた場面だったり、ネックレスをマミリンたちが探す場面だったり、志乃の家に翠とマミリンが尋ねていく場面だったり、そういういくつものエピソードがとても素敵だった、ということだ。マミリンばっかりだな。いやマミリン本当に好きなんだよね。

宇宙人パナパナ 1 (ガンガンコミックス)『宇宙人パナパナ』

 シュールギャグ漫画。月間少年ガンガン連載。おそらく知名度はかなり低いのはないかと思う。でもとても好きだった。かつて単行本を借りパクされたことを思い出して、非常に悔しい思いを味わわされている。売っているのをまったく見かけなくなってしまったからだ。いつか見つけ出してやるつもり。もしかしたらもう二度とパナパナを読むことはできないのかもしれないな……、と思っていたら読めた。正直、驚愕と歓喜、みたいな。

5.次にまわす5人

 実際のところ、いつも読んでいるサイトの執筆者の文章なら、おおむねどんなものでも読んでみたいわけである。だから、まわす相手なんて誰でもいい、と言ってしまってもいい。問題があるとすれば、それは、すでに回答を済ませてしまった人が多い、ということと、誰が漫画を読む人なのかわからないところがある、ということと、こういう企画を毛嫌いする人がいる、ということだろう。この段階になると『回答済の人が多い』が一番顕著な問題かな。まあなんにせよ今回のバトンも家宝にさせていただこう、と思う。