世界は称賛に値する

日記を書きます

レヴィナスについてほんのわずか知識を深める

 最近読んでいたのは『レヴィナス 何のために生きるのか』という哲学書だった。解説書。つまり、レヴィナスの思考、の解説書だった。読み終えるまで結構な時間がかかってしまった。かなり楽しい読書だった、と感じることができている。レヴィナスの著書を実際に読んだことはない。だから、この読書で私が感じていた『良さ』は、レヴィナスの思考を精密に解説できているかどうか、という観点からのものではない。単に、この書物に描かれていたことと私の思考との噛み合わせが快い音を立てるものだった、ということに過ぎない。だから、もしここに描かれていた言葉が『レヴィナスの思考をきちんと語ったもの』でなかったとしても――もしそんな些細な問題があったとしても、間違いなく興味深いことが描かれていたのだ、と断言することはできる。午後7時過ぎに帰宅の準備を始めた。携帯に目を向ける。懐かしい友人からメールが届いていた。ヨウ氏。仕事が終わるの早かったら今から会おうぜ、というような内容だった。いいタイミングだな、と思わず笑ってしまう。いつの間にか雨が降り出していたようだった。残念ながら傘は持ってきていなかった。今から向かうよ、と返信。傘を買おう、と決意することができた。誘いがなければおそらく『濡れて帰ろう』と思っていただろう、と思う。雨に濡れるのは好きだからだ。自転車を飛ばす。到着までにかかった時間は15分ほどだった。ういーす、と挨拶を交わす。ひさしぶりだった。三年は経っているはずだった。ファミレスに移動して、近況報告を行う。次に話したのは、最近どんな本を読んだか、というようなことだった。