けど節約は忘れない

 暇だったので定時通りに帰宅する。心の支配権を奪わんと画策する強烈な沈鬱が非常にウザかった、そういった暗い感情が自分の中にあるとき、私は条件反射的に、こいつをどうにかせねば、とか、こいつを乗り越えなくては、と考えてしまう。そして、自分ならばそれが可能だということを、かなりの自信をもって信じている。それに対しては、正直自分でも、すげえな、と思うことがある。帰り際、ストレスを解消させたいから欲しいものを好きに買わせろ、という自分からの要請があった。無駄遣い要請である。暗い気持ちを抱えているときの私の胸中にはわりと頻繁に現れやがる要請だ。できればあまり許したくない、と考えている。甘やかすと成長しないからだ。しかし、いつものものと違い、今回の要請は、比較的稀有な事象から発生したものだった。だから、許してやっても癖にはならないだろう、と判断することができた。要請に許可し、池袋へと出向く。ジュンク堂。