世界は称賛に値する

日記を書きます

手前のほうの発想は舐めがち

▼▼沢山の論理的手続きを踏むことで歩むことのできる遠さによる難路、と、数多くの情報を持ち寄ることで情報の隙間に見つけることのできる細さによる難路、が、なんとなく気持ちよくて好きだ、好きなんだろうな、って思った。逆に、論理的手続きが手軽で、情報力も少なく済む、近めの道は、舐めていて、甘く見積もっている気配がある。
▼▼人様に話を面白がっている時も、この「距離の遠さ」の気持ちよさによって面白さを変動させている気がする。
▼▼見慣れぬ切り口、見慣れぬ断片、見慣れぬ角度、といった面白さもあるじゃん、って思ったのだけど、この「見慣れぬ側面」についても、いちおう「遠い」とは言えるんじゃなかろうか、と思った。気づきにくい横道の向こう側も遠いところではある。

電子書籍だからこそしっくりくる、という情景は、何処に見うるか

▼▼生まれつき電子媒体を軸にして書籍に触れていたら、現状の紙媒体と書籍媒体に向けられている手触りの違いは、逆転していたんだろうか、というのは、前から興味を抱いている(抜本的に人類にとって紙媒体がしっくりくる、なんてことがあるのか、でもって、電子媒体だからこそ見せうるしっくりくる手触りというものがあるのか)(電子媒体の手触りはユーザーインターフェイスによっておおきく変わる、というところが、混線させてくる一因ではあるか)

人工知能的な作り手の背後に、なにを見てよいか

▼▼人工知能が、従来の創作物から、技法や習慣や勘所をつかんで──作り手と受け手の脳内および胸中の傾向を分析し再現できるようになって、新たなる創作物を作れるようになったあとならば、作為、偶然、自然、というような概念は、特に意識しなくてよくなるか、意識のしかたが変わるかだろう、と思った。枠組みや骨組みが変わるんでないか、とは思える。▼▼って最初は思ったのだけれど、人類は結局、作為、偶然、自然、といった理解の線引きを使おうとしてしまうところがあるんじゃないか、とは思えるし、人工知能側もまたこのことを理解したうえでうまいこと活かした立ち回りを駆動させてくるんじゃないか、とも思える。

ロストシティ、文絵のために、リトルタウンビルダーズ、朧スターニンジャトリック、イスタンブール、で遊んだ(淡藤色ボードゲーム会)

淡藤色ボードゲーム会 2018/02/24

▼▼最近は若干忙しめなのかなあ。というか多少の余裕はあるのに事前の調整が利かない雰囲気が続いている。嫌な雰囲気である。とはいえ、手頃な空き時間が出来たので、少し遊んできた。あいかわらずボードゲームで遊ぶのが好きだ。淡藤色ボードゲーム会。今回遊んだ順番は『ロストシティ』→『文絵のために』→『リトルタウンビルダーズ』→『朧スターニンジャトリック』→『イスタンブール』であった。
▼▼『朧スターニンジャトリック』と『イスタンブール』が初プレイ。今回に関しては最優秀作品を挙げるのが非常に困難な印象である。面白いものばっかりだったせいでだいぶ目移りする。『文絵のために』を完璧に終えることができたことと、『イスタンブール』というゲームに出会えたのが、ハイライト、と言える気もするのだけど、そんなふうに言おうとしてみると、『朧スターニンジャトリック』のじわじわとした強い煌めきが結論を遮ってくる感覚もある。という判断の背後で、『ロストシティ』と『リトルタウンビルダーズ』の傑作具合を再確認させられていたりもするし。ぜんぶ面白かったと言いたい。


ロストシティ(プレイ2回目)

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▼▼二人対戦型。五色のカードをちいさい順に置いていくのだけど、新しい色に手を出すたびに得点が減るので、諦めも肝心。という読み合いと我慢し合い。手軽だし好きだ。
──最高得点【10】点中、印象としては【6~10】の幅で、現状の重心は【8】あたり






文絵のために(プレイ2回目)

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▼▼二人協力型。完全なクリアを目指そうとすると「これを相手の手札に持っていかないと」的なことになる。という挙動が「物語化」する構造が凄い。発想が凄い。
──最高得点【10】点中、印象としては【4~10】の幅で、現状の重心は【9】あたり






リトルタウンビルダーズ(プレイ2回目)

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▼▼四つのワーカー駒をラウンドごとに置いてゆくだけ。置いたマスの周辺8マスの効果が発動できる。ここ最近じゃ最も好きな中量級という印象。極めてよいゲームだ。
──最高得点【10】点中、印象としては【6~10】の幅で、現状の重心は【9】






朧スターニンジャトリック(初プレイ)

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▼▼三人対戦型。三人専用トリックテイキング。初回プレイ用「上限11」より、基本ルール「上限9」が非常に面白かった。変な手触りかつ程よく悩ましい。忍者デザインも素敵。
──最高得点【10】点中、印象としては【3~9】の幅で、現状の重心は【8】






イスタンブール(初プレイ)

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▼▼十六枚並べた場札の上を、商人となって行き来し、商売して、ルビーを集める。場の効果を使うのに助手駒を置いていく流れが、簡単で、でも効果的で、傑作だった。
──最高得点【10】点中、印象としては【5~9】の幅で、現状の重心は【8】

二つの単語をまったく同じ意味のものとして扱えなそう

▼▼相互に翻訳することが可能な、酷似している二つの単語──例えば、日本単語と英単語、を、並置して見比べてみたとしても、同じ運用が為されている状況はほぼ見たことがない。異なる雰囲気が、ほとんどの場合、付加されている──付与されている。風味の違いが欲されたような時に抜擢されがち、とも言える。
▼▼といった判断の下で眺めていて──
▼▼文字/音韻の異なる二つの単語を用意したけれどまったく同じ意味を持つものとして運用してみてください、なんて指示がもしあったとしても、異なった複数の単語を同一の意味のものとして扱い続けるのって、人類、苦手なんじゃないかなー、って思った。ニュアンスを若干ズラしたくなる──若干ズラして新鮮味や違和感を醸したくなる。若干ニュアンスが異なる単語を、口にした時や耳にした時、に覚えられる快楽、というものがあるかと思って、ここの気持ちよさから逃れられないのではないか、とも思った。

地産地消脳内

じぶんの思いつき(頭の中にわき上がってきたものやせり上がってきたもの)を、いかにじぶんに納得させるか(腑に落とさせるか)、ということを、日々、言葉を使いこなして、使い回して、やっている気がする。地産地消。というか、勝手に作って勝手に持ち寄るやつが頭の中にいるので、しかたなく、選別し、抽象して捨象してよき置き場所を決めながら、部屋に並べる、という作業に日々追われている雰囲気だ(なんだかんだ楽しんでいる)(共依存の匂いがする……)