世界は称賛に値する

日記を書きます

猫の建築家(森博嗣)

《★★★★》

猫の建築家 (光文社文庫)

猫の建築家 (光文社文庫)

 しかし、こうした自然のなかに埋もれていると、
 自分の存在の小ささに気づかされる。
 それが、何度もの生まれ変わりを通して、
 共通して、ますます感じるところである。


 そして、それが、建築家としてとても大切な気持ちではないか、と猫は思うのだ。


 何故なら、造ることは、立ち向かうことではなく、
 造ることは、何かを許すことなのだ、と感じているからだった。


 我々が許すべき「形」が、つまり「美」だろうか。

▼許すと諦めるは似ている。だが違う。絵本を好きになったことはなく、けれど好きだ。