世界は称賛に値する

日記を書きます

初めてのコロッケ

 親の料理の味が美味いのかどうかってよくわからないよな、と昔から考えている。子どもの頃から食べ続けてきたことで、もうそれが基準となる『普通』になってしまっているからだ。味を比較するのが苦手だ、ということもきっと強い影響を与えているだろう、と思う。美味しいサンマと美味しいチョコレートパフェと美味しいラーメンをどうやって比較すればいいのか、が、昔からよくわからないのだ。教えてくれ、とすら思っている。休み。料理でも作ろうかな、と考える。最近だと休日はわりと自炊しているからだ。子どもの頃から料理を習っておけば良かったな、なんて最近はよく考える。料理を習っていればもっと大切に食べ物を扱ってきただろう、と想像できるからだ。つまり私は、食べ物を大切に扱ってくれば良かった、と思っているわけだ。なぜか。おのれの手で料理を作るようになったからだろうな、と思う。自分の手で料理を作ってみると、細かな部分にもそれなりに手がかかっている、ということを理解することができる。理解できると、それを無駄にしちゃ駄目だったんだ、と思ってしまうわけだ。コロッケを作ろう、と決めた。先週親に習ったばかりだったからだ。じゃがいもはあった。挽き肉がなかった。ので、着替えて近所のスーパーに出かける。料理が好きだ、とは思える。おのれの手によって創作することができる、ということに、楽しさを感じているのだろう、と思う。見事な料理を馴れた手捌きで作れる人には憧れるよな、とは、子どもの頃から考えていた。まだまだ始めたばかりで死ぬほど未熟だが、もっと巧く料理を作れるようになればいいな、と思っている。