2006-01-15から1日間の記事一覧
つまり私は、個別的な経験が帰納的に言語を強力なものに作り変えていく→個別的な経験によって強化された言葉によって現実がさらに精緻な視線で捉えられるようになる、というような姿で言葉を捉えているのだと思う。というような思想が思考の背景にあるのがわ…
ここまで生きてきて、私は、犬と呼ばれるもの、との邂逅を複数回経験してきた。つまり、これが犬なのだなと認識する経験、を積み重ねてきた。そして私は積み重ねた経験から、帰納的に、犬、という言葉の使いどころを理解してきた。何を犬と呼ぶのか。そして…
いわゆる『名付ける』という行為は、いわば『これはこれに似ている』というラベルを貼り付ける行為なのではないか、という思考を数日前から続けていた。思考開始のきっかけは、たとえばこんな風だった――この動物はなんだ、と思ってしまうような見慣れぬ動物…
http://d.hatena.ne.jp/trivial/20060115/1137297510 「指し示すということとラベルを貼り付けるということは、同じじゃないのかい?」 違うと思う。何かを指し示すという行為の典型は、ゆびさしだ。指し示したいものがある方角に指をさしむけるという身振り…
たとえば知的能力をパソコンに喩えるなら、私はたぶんメモリがあまり多くないのだろうな、という自己認識を持っている。同時にウインドウを開きすぎると大変すぎて対応しきれなくなるようだ、という雰囲気を感じるからだ。単純に、込み入ったことを考えると…
あなたがもし『興味深いこと思いついたけど、でもこれ言っている人すでにいるし、俺がわざわざ改めて言う必要なんてないんじゃないか』と思っても、できれば言うのをやめないで欲しいな、ということだ。だって、その言葉を私が知っているとは限らないじゃな…
世界ははっきり言って広大である。すべてを知ることなどできないし、すべてを行うこともできやしない。だから、文章を書く理由に、これを誰かに伝えたい、という感覚が少しでもあるのなら、誰かがすでに言っているようなこと、にも、語る価値はあるのだと思…