世界は称賛に値する

日記を書きます

話すチカラをつくる本

《★★★》

話すチカラをつくる本 (知的生きかた文庫)

話すチカラをつくる本 (知的生きかた文庫)

 文章指導をしていても、悩んだり苦しんだりしているものでさえも、自分の内面を実感ある言葉で表現できている文章は、むしろ生き生きと自由な感じさえします。
 逆に、葛藤もなく、ただ字数を埋めただけの、その人の内面が反映されていない文章は、読んでいて、なんとも言えない胸苦しい、ふさがれた感じがします。
 その状態は「不自由」です。人はそれぞれ、自分の感じ方や想いをもっています。それを外に出したいという欲求をもっています。ところが、考えるのを放棄して、借り物の意見や一般論でやりすごしていると、自分の想いは外に表せないまま、自分として外とかかわることができません。これは、静かに自分を傷つける行為です。
――P.46