なぜわざわざ選別するのか

 なぜ選別のための武器が必要なのか。というか、なぜ選別が必要なのか。おそらく『世界が広大すぎるから』だろう、と想像している。つまり、広大な世界を支えられるほど人間の能力が高くないからだ、と私は考えているのだ。さすがに広すぎてすべてを等価のまま扱うことができないから、重要なもの、とか、便利なもの、を、発見次第ピックアップしておくことで、うまく活用するようにしているのだろう、と考えているわけである。もし将棋の駒が数万枚あったら、すべてを把握することなんて当然できまい、と思う。にもかかわらず無理矢理対局の場に立たされるようなことになったら、目についた駒を適当に動かしてみるだろうな、と思う。何度か対局してみて強い駒がわかってきたら、そればかり使うようになるに違いない、と思う。そういう構造かなあ、と思ったのだった。こういう比喩を考えてみるのは好きだ。理解と自覚が深まるように思えるからだ。