世界は称賛に値する

日記を書きます

▼かつてはほとんど完璧なライトノベル読みだったこともあって、百鬼夜翔シリーズの前身である《妖魔夜行》シリーズが、かなり好きだった。確実におもしろかった、と今でも思うし、今読んでもおもしろいと感じるだろう、とも思う。しかし、百鬼夜翔シリーズには今のところ、なんとなくだが、そこまでの思い入れ/評価がない。妖魔夜行も百鬼夜翔もそうなのだけど、このシリーズには短編と長編が混在していて、そして、各物語で執筆者も違っている。俗にシェアード・ワールドと呼ばれる(かどうか知らないが)システムなのだ。つまり、ひとつの世界観を複数の作者が共有して、物語を紡ぐ、という形式。妖魔夜行から百鬼夜翔へと時代が移行するのに合わせて、参加する執筆陣も多少様変わりした。百鬼夜翔になってから新刊をすぐに買うような勢いが薄くなってしまったのは、そのあたりに不満があったのせいなのかなあ、と思ったりもする。とはいえ新しい執筆者たちを明確に不満に思ったことはないから、それだけではないのだろう(イラストレーターが変化したことなんかを含めた、こまごまとした変化が当然影響したのだと思う)が、しかしやはり、親しんでいた執筆者たちの物語が読めなくなるのは、残念だった。