世界は称賛に値する

日記を書きます

ボードゲームカフェで遊んできました

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▼▼おおむね木曜日の夜に開催されているボードゲーム会に行って遊んできた。最近はなんとなく忙しめの状態が続いていて、気分転換を図ろう、といった思惑もあった。なんというか、知らないひと──普段の人間関係とは別のところ、で遊ぶと、世界の印象が、妙に変わる。目線が切り替わる。普段抱いている世界への印象がいかに慣性に縛られているか、っていうことを、改めて自覚させられたりする。▼▼『パイオニア』→『スチームパーク』→『ゲームオブトレイン』→『サントリーニ』という順番で遊んだ。馬車の移動と交路と乗り降りで得点を稼ぐ『パイオニア』、遊園地を作って客をがしがし誘いつつゴミが溜まる『スチームパーク』、数字降順で並べられている車両カードを特集効果で逆順に並び替える『ゲームオブトレイン』、サントリーニ島の建築の美しさをイメージさせるアブストラクトゲーム『サントリーニ』だ。
▼▼抜群に面白かったのは『パイオニア』だった。評判通りの面白さだったと言える。ほんとうにほどよい重さで、でも準備も理解も楽ちんで、またすぐにでも遊びたい気持ちになった。買おうかな、と検討中だ。あとは『サントリーニ』も図抜けてよいゲームだったかと思っている。見た目の美しさも含めて素直に称賛したくなるゲームであった。運要素のないガチンコ勝負になりがちなところも素敵だった。






パイオニア(初プレイ/4人)

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▼▼乗客の色によって発動する効果が変わる、というのを地図全体を眺めて、おおまかな行路を決めていく迷いが楽しい。
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最大【10】点中、いまのところ【6~10】点の印象があって、本日の評価は【8】点
bodoge.hoobby.net






スチームパーク(初プレイ/4人)

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▼▼思ったより客をきちんと呼ばないとおおきく差がついてしまう印象だった。後追いも難しそうで、緩くなく奪い合う必要があったかな。
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最大【10】点中、いまのところ【5~7】点の印象があって、本日の評価は【6】点
bodoge.hoobby.net






ゲームオブトレイン(初プレイ/3人)

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▼▼入れ換えなどを駆使して数字の並び替えを行なっていく。こういう流れの算段を立てるのを得意としていないところがある気がする。
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最大【10】点中、いまのところ【4~7】点の印象があって、本日の評価は【5】点
bodoge.hoobby.net






サントリーニ(初プレイ/2人)

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▼▼ほんとうに見た目が勝手に美しくなるアブストラクトゲーム。運要素なし。運要素アリにもできるところも素敵そう。
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最大【10】点中、いまのところ【4~9】点の印象があって、本日の評価は【7】点
bodoge.hoobby.net



▼▼現状の評価の基準(boardgamegeekを参考)。
[10]秀逸。常にプレイ。その意思が変わることは絶対にないだろう。
[9]素晴らしい。常にプレイしたい。
[8]とても良いゲーム。進んでプレイしたい。他の人にも薦める。
[7]良いゲーム。大抵プレイしたい思うゲーム。
[6]平均的なゲーム。楽しく、遊びがいが有る。プレイするだろう。
[5]平均的なゲーム。プレイしてもしなくても、どちらでもという程度。
[4]あまり良くないゲーム。付き合いで遊ぶ可能性はある。
[3]悪いゲーム。遊ぶことは無いが、 説得されれば遊んでも良い。
[2]非常に悪いゲーム。絶対にプレイしたくない。
[1]ゲームとしての定義を外れている。ゲームとして壊れている。

漢字の意味で勝手に言葉を創って、ファンタジーに混ぜこむ

▼▼ドラゴンクエストで謎職業を挙げてみるなら「天地雷鳴士」で、ファイナルファンタジーで謎ジョブを探すなら「魔界幻士」になるかな、と思った。天地雷鳴士のほうは、天地/雷鳴、と、まあ既知の単語の組み合わせ、って雰囲気があるけれど、魔界幻士のほうになると、魔界、はともかく、幻士、が、謎である。とはいえ、軽く検索してみたくらいなので、もしかしたら、もともと「天地雷鳴」とか「幻士」といった単語があった可能性はある。新規の単語ではない可能性はある。
▼▼既知の単語じゃなくても、漢字の意味の組み合わせによって、新しい職業名や異能名が捏造可能である。可能だろう。このあたりの新しさでも異界や異世界の匂いが出せるんじゃないかとも思う。といった言葉づかい、というか漢字づかい、が、けっこう好き、と改めて考えていた。異世界独自の単語によって異世界感を強められる、っていう効果の面白さ以上に、漢字と漢字を好き勝手に組み合わせてよいよー、でもって異世界の文脈に混ぜこんで遊べるよー、っていう情景や空気が好きだ。

文章の距離感やスピード感と印象強さ

▼▼小説の文章。▼▼三行程度で数百年を進めることもできれば、一〇頁かけて三十秒進めることもできる。といった時の、カメラの遠近感や出来事のスピード感、描写の省略しかたや緻密さ、などにより、印象と記憶に残りやすいシーンかどうか、っていうことが変わっていたりするのではないか、って考えていた。


▼▼けどまあ、頭の中に残るかどうかについては、対象となるシーンが「衝撃的なものであったかどうか」に結局は依拠してしまうわけだから、かならずしも、描写カメラの距離が近いから、とか、時間や歴史を進めるスピードが速いから、というようなことで「印象強さ」が決まってしまうわけではないかもなあ、とも思った。▼▼距離を遠くしておおまかに語ったことによって衝撃をあたえていたシーンもあれば、スピードを遅めにし緻密に語ったことで衝撃をあたえられていたシーンもあるだろう。ありうる。


▼▼進行スピードを速めたり遅めたり、描写カメラを近づけたり遠ざけたり、文章の精度や彩度を細かくしたり粗くしたり、する時の、振れ幅のおおきさや速さ、つまり、ダイナミックさ、によって、印象強さを変動させる技術もありそうだし……。

早瀬耕『未必のマクベス』を買って帰った

▼▼勤務の帰りに本屋に寄って、本を買った。数日前に別の本屋をうろうろした時に明らかに感じられた快楽があって、その余韻が残っていたせいだと思う。本屋眺めるのってやはり気持ちよいなあ、そしてまた味わいたいなあ、という欲求からの行動だった。買ったのは早瀬耕『未必のマクベス』で、犯罪小説と恋愛小説、といった言葉に惹かれた。推薦図書の中で知らないやつを買おうという希望もあった。
▼▼ひさしぶりに紙で出来た本を読んでみたらかなり気持ちよかった。重み、手触り、ページめくりという行為、が、非常に素敵だった。電子書籍だとまだなんとなく物足りなく思っているところがあるようだ。特に電子書籍の「ページめくり」に関しては、反応が遅れたり反応しなかったりすることがある、のが、けっこう致命的なのだよな、ということも再確認した。電子書籍の「ページめくり」が、遅延もなく失敗もなく「スライドする手の動きに同調してめくれる」のなら、紙書籍の「ページめくり」と同じように慣れ親しむことができる気はしている。異質さを覚えずに読める気がする。


▼▼なんにせよ、電子書籍のほうが、総括的には好きである。
▼▼邪魔にならないところがよい。沢山持ち歩けるのもよい。買おうと思ったらすぐに買えるのもよい。古い本がわりと売っているのもよい。複数の媒体で読めるところもよい。明るさや色合いを変えられるのもよい。安く買えることがあるのもよい。
▼▼所持できているかどうかの確定具合が曖昧なのが不満だ。販売箇所がたくさんあるところも不満だ。電子化されていない本があるところも不満だ。整理整頓がいまのところけっこうやりづらいのも不満だ。手触りにも不満がある。
▼▼とまあ、いろいろ好きも嫌いもあるわけだけど、部屋を埋め尽くすようであった本が家から減ったのは、明らかに、よい。人生を楽しく健やかにしてくれている。
▼▼結果として、電子書籍が主になって欲しいぞ、とは思っているのだった。欠点も克服して世の中に馴染んで欲しい。よい按配を期待している。


▼▼電子書籍より紙書籍のほうが、結局、人間には馴染むのだ、というような研究結果なんかがもしも出てきてしまったら、だから、困る、と最近は思ったりしている。あくまで紙のほうが付き合いが長いから──長く付き合ってきた世代だから、なんとなく親しみを覚え「ホッとしてしまう」だけで、いずれ、ぼくらは、紙書籍と同様の気持ちよさを電子書籍に対しても覚えられるだろう、というような結果や成果が出てくれないと、困る、という意見持ちなのだ。紙と電子にまったく差異を覚えずにいられるような意識や精神を志望している。早く慣れてよからだ~、なんて思う昨今ではあるのだった。目も手もまだ慣れていない感覚はある。

未必のマクベス (ハヤカワ文庫JA)

未必のマクベス (ハヤカワ文庫JA)