読み飛ばす
人間の原理や背景って、漠然、印象、情動、あたりがメインストリームであって、理屈とか合理とか、理性のまわりにあるものは、しょせん補助具くらいの感じ。好意的に見たとしても二次的・副次的のそしりはまぬがれない。あたりの見解を聞いたときの衝撃は、だいぶあった。言われてみたらたしかにそんな感じもあるのに、指摘されるまでぜんぜん気づけなかったのが怖かった。気づこうとしないようにしている気配も感じて、それも怖かった。
文章を読むとき、単語を読み飛ばすことなく丁寧に読む能力も、人間はほとんどの場合、有していない。だいぶがんばらないとそれを為せない。たいていは拾い読みしているだけになっている。そうして自分に都合よく内容を補完している。といった話も、さいきん聞いて、なんとなく同じような気持ちをいだいた。ビックリしたし、怖くなった。言われてみたらほんとうにそうだ。でもぜんぜん気づけていなかった。こんなに気づけないもんなんだな世界、とあらためて痛感した。