気分転換
なんというか、やさしい気分のときにやさしい文章を読ませてもらうのが一番よい気はする。
やさしくならざるをえないくらい静かな風景描写を文の最初に置かれて、どうしようもなくやさしい気分にさせられてから、そのまま、内容的にもやさしい考えに触れさえられる文章に突入させられる場面があって、やるなあ、と思うとともに、こういう手法があるんだなとも思った。描写で気分を整えさせてから、その気分に合うような話題に向き合わせる手管だ。あんまり意識したことのないやりかただった。
そして、この手がこんなに有効なら、描写文は、かならずしも事実じゃなくてもよいのかもな〜、と、いまさらながら思った。描写文を(とくに日記上の描写文を)記録だと思い込みすぎていて、気分を整えるための単なることばだ、って思ったことがなかった。