世界は称賛に値する

日記を書きます

2024年10月01日(火)ビジネス書も玉石混淆・悲喜交々

精神論を語る本と、技術論を語る本

精神論と技術論を一緒くたにはしたくない。そして、同じ精神論の"くくり"の中であっても、根拠も意味もなく前向きなだけのただのムード論と、現実を丁寧に見つめて適切なこころの落としどころを模索していくような分析論では、これまた、ぜんぜん別の話になってくるはずだろう。精神についての精神論と、精神についての技術論、ともいえるかな。ともかく、いずれもらまったく別物としてとらえてみてよいはずである。活かしうる場面だって異なる。どれくらい有効かも同じではない。

ビジネス書、自己啓発書、ハウツー本、といったジャンルを見たときに、脊髄反射的にあなどってしまうところも、なくはなく、しかし、「あたり」作も、数限りなく混じってはいる。学術的な研究結果を素地にした解説や指南も、このあたりの"くくり"に巻きこまれがちだし。結果として、一緒くたにされがちだ。どこまでがそれなのか、わかりにくい。だからこそ、できるだけ巻きこまないようにはしておきたい。書名だけじゃ区別しづらいところが、混乱を呼んでいる大きな要因なのは、まあ間違いないが。

素敵な読書の続いた最近だった。隙がなく、切り口の鋭い、狙いの高いビジネス書との出会いが、ここのところ続いてくれて、気持ちよかった。「たしかに聞いていて気持ちのよい話は多くて、スッキリはしたものの、よく考えてみると、ただ前向きなだけの、精神論と一般論ばっかりだったな~」ってなるようなことも多い中、「はずれ」作を避けられたのは、ありがたかった。

ごくふつうに、見逃していたポイントや気づかなかったまとめかたを、教示いただけた。と同時に、よい読書体験が続きすぎて、ふだん、「あたり」作と「はずれ」作を、(心の中の)同じ棚のうえに載せてしまっていることを、お詫び申しあげたくなった。