内側でうごめかせる
外側からは「ぱっとしない話題」「平凡なテーマ」に見えたとしても、その内側に、鋭角な感性を飛び込ませて、好き勝手に遊ばせていると、そのうち、いいかんじの「軌跡」が残ってくれる、みたいな印象はある。言語化の種みたいなものを投げこめば、反射を繰り返すうちに、いろいろな事柄がくっついて、意外と、真珠みたいに育ってくれる、というイメージかな。あるいは、たいていのものは独自性のある形状を持っているから、その中で、光を行ったり来たりさせているだけで、不思議な傷痕や残滓が残ってくれるイメージ。どんなものであれ、内側には、それくらいの空間がひろがっている、とは感じる。こういった手触りで書いていると、対象がなんであれ、おもしろく向き合える、というところはあると思う。