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日記を書きます

先駆け桃太郎3/8水

暴太郎戦隊ドンブラザーズ 最終回

暴太郎戦隊ドンブラザーズが終わってしまった。寂しい。さきほど最終回を観た。もったいないと思ってしまって観るのを少し後回しにしてしまった。このまま観ないままにする可能性すらあった。でももちろん、観てよかった。なんだかんだ幸せな終わりだったなと思う。最初から最後までとてもヘンテコなお話だったけど、なんにせよ登場人物はとにかく魅力的で、想像もつかないような奇矯な展開ばかりで、でもそれらを華麗に無視してとても綺麗な終わりを迎えてくれた。最終回をたたえるための文章をいくつか見かけて、お、こんなにもちゃんと人気だったのだな、と嬉しくなった。

ただただ5人が(9人が)出会って仲良くなるための物語だった。楽しいこともつらいこともわけわからないこともあったけれど、突き詰めれば「彼らが仲良くなる」ための話が軸で、なんだか幸せな話であった(とはいえつらいことが多かったのは楽しかった)。タイトルに「ブラザーズ」が含まれるのもそのあたりについての意味づけだったりするのかな、と思わされるような流れであった(家族がいるかどうかも不明瞭なタロウにとっては、結果として、家族といえるくらい大切な出会いだったと言えそうだし)。

戦隊物の大定番である(いつものシリーズ作品ならば、なにも言わずとも毎話ふつうに行われるような)”名乗り”が、最後の最後、10人全員が揃った状態で一度だけ行われて、ああ、ここに至るまでの物語だったのか、と思わされたところも素敵だった。あんなふうに思い出を振り返るシーンを入れてくるのもズルい。こんなの泣くだろと思った。書いといてなんだが5人なんだか9人なんだか10人なんだか曖昧なところも(どうだって書けそうなところも)この作品のおもしろいところであった。

彩り豊かなとらえどころのないぐるぐる渦巻きを見せ続けられたような全50話だった。でもそれぞれの色合いがほんとうに鮮やかで、洗練されていて、ひとつひとつがこれだけ上質だと、大混戦と大混乱を起こしていても、これだけ楽しい世界を拡げてくれるんだな~、ということをはっきり突きつけてくれる一年だった。極めて楽しい物語がここに顕現していた。とても満足した。ほんとうに終わってしまった残念だ。

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