- 作者: 入間人間
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/11/25
- メディア: 文庫
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▼▼幕引きがよいな。派手に続いた。時間物が好きなら薦められる。純愛物が好きでも薦められる。上下巻の上巻だ。あらすじ的なところでの図抜けた要素はまだなくて、けど以後はあるだろうという予感ができている。つまり違和と伏線が張り巡らされているように思える。筆致も好きだ。直接的な心理描写が縁遠くて、ゆえに心震える場面も多かった。
《85点》
「なんであんなにあの言い方が気に入っていたんだろ」
マチが自分の言動に対して首を傾げる。そんなもん、きみにしか分からない。
「学校で流行っていたから、かも」
「そうだった?」
「同い年の女子の友達とか、みんな言ってたし」
「しばらくかー。んー、しばらく」
「一週間くらいかな」
「えー。しばらくしてない。一週間はしばらくできてないよー」
ニアが海に落ちたと報告を聞いて、真っ先に思ったのは一つ。
まーたあまさんごっこでもしたのか、あいつは。けしからんのぅ。
[すべては下巻を読んでから][時間物][純愛物][過去改変][子どもの頃の自分][独特の言語感覚]