世界は称賛に値する

日記を書きます

近所の本屋で買った

【1】早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣(近藤勝重)

早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣

早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣

 とりあえず一つの文章法を述べておきましょう。作文などで「思ったことを書けばいいんだ」といったことがよく言われます。ですが、思ったことというのは言葉にしづらいものなのです。思ったことではなく、思い出すこととか、思いつくことであったらどうでしょうか。思い出すことや思いつくことは体験の中にありますから、具体的事柄として描写できます。そうして書き進めながら心中にわいてくる思いの言語化に努める。そういう書き方が賢明だと思います。

▼▼早稲田大学院での講義をまとめている。著者はジャーナリストである。軽く質疑応答的コラムを読んでみて、異質だなあ、とおもしろくなったので、買った。具体的な話が多い。文例も多く、こういう著者のこういう文章があって、という話も多い。以前は「読書量に裏打ちされている凄み」が理解できなかったけれど、最近は、素直に、おおお、って思える。沢山の情報を丁寧に編み上げる巧みな手腕の、稀少さと困難さがわかる。だからといって、頼っている印象が全然ないところが格別よい、と称賛しきりなのであった。