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つぼねのカトリーヌ(森博嗣)読み終えた

つぼねのカトリーヌ The cream of the notes 3 (講談社文庫)

つぼねのカトリーヌ The cream of the notes 3 (講談社文庫)

 美を見つけたときに、自分の喜びに出会える。美を見つけるごとに、自分は高い位置へと上がっていける。それを体感するのは自分だけだ。喜びとは、そういうものである。
 心静かであるとは、つまり慌てないということに近い。だからこそ、時間的な余裕が必要になる。速く進めるところをゆっくりと行く、それはまるで、走れるけれど、ゆっくりと歩くような時間であって、周囲が見え、数々の香りに出会い、沢山のものを感じることができるだろう。
──78 無理をしない余裕が、仕上げの美しさになる

 記憶というのは、つまり動画で見たものを断片的にしか捉えていないということだ。そのため、物事の原因と結果は、理屈を立てて理解をする。あれがあったから、そのあとこうなったのだ、と覚えれば、時間的な前後関係を記憶できる。
──90 空間認識と客観性について。

 ミステリィの叙述トリックは日本語だとやりたい放題である。
──94 その代名詞は何を示しているか、答えよ。

▼▼第一弾『つぶやきのクリーム』と第二弾『つぼやきのテリーヌ』に続く第三弾。題名の攻めかたがよい。あとこのシリーズは装丁が妙に好きな雰囲気があって、好感度が常日頃より高くなっているかと思う。類似シリーズが同時進行してるけどこちらのほうがより好きだ。生きかたの整合性の取りかたがじぶんより数段上に見えて、安定しているように見えるので──均整取れてる具合が羨ましくもあるので、参考にしてる、なんていう楽しみかたで読んでるかなー。著書を追うようにして読み続けてきてるので最近の進みかたも興味深く眺めてる、というのも言える。著者が、世界や人生のキーにしている──下地を整えてる、あたりが、だいぶ琴線に触れる。