パワーワード

▼▼最近は「パワーワード」という言葉を使ったラベリングを見かけることが増えた。まあまあの新鮮さと異質さを覚えながら見つめていたりする。強烈かつ変梃な印象があるなあ! インパクトあるなあ! といった雰囲気が、こういうふうに切り出されて持ち上げられている場面って、あんまり見たことがなかった気がするからだ。単語が持つインパクト性能が単語を見るにあたっての「軸」に据えられている場面って、あんまりなかった気がする、というか、あんまり見たことがなかった気がする。のだけど、でもまあ実は気のせいかな……。なんとなく気のせいな気もしてきた(記憶の中の経験量を文章にしているとよく陥る混乱)。
▼▼まあでも、言葉のインパクト性を気にしつつ──気になりつつ、けれど、適切な形容詞がないせいで明瞭に「問う」ことなんかはできていなくて、昨今の「パワーワード」という言葉の隆盛により、以前より明瞭に「問う」たり「疑問に思っ」たりできるようになった、というところは、あるんじゃないかと思う。
▼▼「パワーワード」って言葉が示す「インパクトがある」という線引きって、けっこう雑な線だよなあ、とも思うけれど、これくらいの縮尺度で分類してみせることによって見通せてくる「整理」ってものがあるあるよなあ、とも思うし。




「力」を意味する「power」と「言葉」を意味する「word」の2つの英単語を組み合わせただけのシンプルな合成語であるため、起源を問うのはあまり意味がない。
古い例では『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』の呪文として用いられたり(中でも「パワーワード:キル」は特に有名)、さらには20世紀初頭の書籍での使用例もあるようだ。もっとも、この2つの英単語が存在して以後いつ使われ始めてもおかしくないような言葉であり、もっと遡る可能性すらある。

だが2012年頃より、インターネット上のネットスラングとして、この「パワーワード」という言葉が大きく広まった。そのきっかけは、Twitterにて連載されていたサイバーパンク活劇小説『ニンジャスレイヤー』であったとされている。

このツイートの後、ニンジャヘッズ(「ニンジャスレイヤー」のファン。略して「ヘッズ」とも)の間で、「パワーワード」が彼らの中で通じるネタ用語「ヘッズスラング」として使用されるようになり、使い勝手の良さから次第に使用者が増えていった。そしてそれはニンジャヘッズ以外の界隈にも広がり、認知されていった。

そしてその過程で「インパクトある言葉」というニュアンスに変質し、流行語だけでなく「自己啓発セミナー等で自らを鼓舞するために使う言葉」や「顧客や消費者に訴えかけるための言葉」などに対してもこの「パワーワード」という言葉が用いられるようになっていった。
──パワーワードとは (パワーワードとは) [単語記事] - ニコニコ大百科