- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2015/07/18
- メディア: おもちゃ&ホビー
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▼▼逆に、ルールがけっこう複雑そうに見えて、やってみないと判らないな!やりながら学びますか! と、とりあえず始めてみる時、という場面がある。
▼▼あと、ルールを読んでみただけで、うわ……、なんつー素敵なアイデアだ……、これは間違いなく面白いわ……、って思える時もあるか。
▼▼大別するならこの三つかな、って思った。
▼▼ぜんぜん見当違いなこと思ってましたわ……、っていう、そもそもちゃんと説明書を読めていなかった(ことが、あとで判る)時、というのもあるかと思うので、そういう状態も含めると、三つじゃ済まない気もするけれど。
▼▼今回初めて遊んだ『宝石の煌めき』は、一番目に挙げた、シンプルルールのせいで面白さが掴み切れなくて、でも実際に遊んで見ると、シンプルルールの組み合わせ混ぜ合わせが、驚くほど素敵な情景を、つまりは苦悩と快感を、打ち出してくれる、っていうタイプのゲームだった。購入前に読んだどのレビューを見ていてもそれに準じた言葉が並んでいた気がするし、遊び始めてみて、なるほど確かにねー、と感心した。
▼▼場に並んでいる宝石を三つ(同色なら二つ)獲得するか、場にあるカードを(宝石を支払って)買うか、くらいの選択だけで、ゲームは進んでいく。宝石を獲得する時の色の選択、と、カードを購入していく順番、だけで、悩んで、迷って、楽しく遊べる。
▼▼うーん、これは、カード獲得のためのコストの調整が素晴らしいんだろうなー、って思った。この色の宝石を沢山持ち始めると、この色が獲得しやすくなるけど、こういうデメリットが出る、というのが、カードの全体の枚数まで含めて、細かく調整されている印象だ。▼▼じぶんの場にカードが置かれると、次のカードが取りやすくなる(獲得したカードが、購入時のコストを下げてくれる)。その調整の絶妙さ。
- 出版社/メーカー: スパ帝国
- 発売日: 2015/11/21
- メディア: おもちゃ&ホビー
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▼▼国内経済の中で、おのおのが資本家となって、企業を運営していって、最も資産(建物と現金)を得たプレイヤーが勝ちになる、というゲームだ。
▼▼プレイは単純で、最初は各プレイヤー二人ずつ雇っている「労働者」を、順番に、各勤務先に派遣するだけだ。労働者が勤務して、結果として、勤務先ごとの効果を獲得することができる。例えば「大工」として働かせたら「建物」が建てられる。
▼▼プレイが進行してゆく中、企業内で生産した物を「市場」で販売してお金を獲得する場面があって、企業は、そのお金で、労働者に給与を支払うことになる。そして、この支払われた給与は「家計」という場に置かれる。
▼▼家計、というのは、経済学の中で、それぞれの家庭で貯蓄なり消費なりされるためのお金(の合計)を指す。同じように、このゲームの中でも、企業が労働者に支払った給与が、そのまま、各家庭にあるお金、というイメージで「家計」に置かれるのだ。
▼▼そして、別フェイズで、企業が市場で生産物を販売した場合は、その売上は「家計」から入ってくる。家計に置かれているお金から売上が得られる――販売活動によって、各家庭にあるお金が、企業側に支払われる、というイメージ。
▼▼だから、もしも、労働者にきちんと給与を支払えておらず、つまり各家庭にお金が行き渡っていないような状況になっていれば(「家計」という場に、お金がほとんど置かれていなければ)、いくら市場に商品を供給しても、企業にお金は入ってこない。各家庭に買うためのお金がないのだから、マーケット上にいくら商品があっても、商品を供給しても、誰も買ってくれない、のだ。
▼▼うまく説明できた気がしないところもあるのだけど、カードゲームでこれを具現化させるかー、って驚いて、笑ったのだった。
▼▼経済学って、ちょっとイメージしづらいせいで難しい、というところがあるようなのだけど、このゲームでイメージしやすくなるところがあるだろうな、って思える感じでもあった。
▼▼そういう「模しかた」をしながら、ゲームバランスも、ものすごく好きっぽいんだよなー。システム自体は単純だからなのか、すごくバランスがよい、という手触りが直接的に感じられる。
▼▼ターンごとにちょっとずつできることが増えていくところも好きだし、あと、ある企業が給与を支払えなくて、物件を売り払ったとき、その物件は公共のものになる(国が買い取って皆のものになる、というイメージ?)、というルールも、異様に好きだ。なんだかワクワクする。▼▼うわー、もう資産ないからうちで経営している喫茶店を手放さないと……! でもこの喫茶店が全員のものになるのはヤバイぜ……! みたいな悩みがとても楽しいのだった。