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繊細さと難解さ、その単語が持つ必要条件の多さ

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▼▼アニメ『舟を編む』の一話「茫洋」を視聴した。

▼▼辞書を軸にした物語であるだけあって、第一話の題名である「茫洋」の辞書的な意味が演出的に語られていたのだけど、その説明を見ていて、じぶんは「茫洋」という言葉を使う時に「広々としている」というところをきちんと見つめてなかったな……、定義の一つとして厳密に扱えていなかった気がする……、と気づいたりした。
▼▼茫洋の辞書的意味は「果てしなく、広々としているさま。広くて目当てのつかないさま」と語られていたのだけど、じぶんは、これまで、基本的に「目当てがつかないさま」のみを注視して――判断材料として、使える、と判断してしまっていたな、と思ったのだった。「広々としている」かどうかを意識できていなかった。ぜんぶの条件を満たしていない時に――一つの条件しか満たしていない時に、使ってしまっていた(しかしまあ、たとえ「一つ」だったとしても、その一つが、条件の7割8割を占めるものであった可能性はあるけれど――それぞれの「その言葉が適切に使われるための条件」が。等価であるとは限らないので)。


▼▼というふうに、その単語をきちんと扱うための条件がいくつかあるような時に、そのうちの何個かしか満たしていないのに、使ってしまっている――使えると思ってしまっている、ということが、けっこう沢山ありそうで、怖いな、と思った。繊細な、難解な、言葉ほど、条件が沢山あるはずだろう(だから繊細で難解なのだ、と言える――だから日常語からは離れがちで、乖離しがち敬遠されがちで、使いづらくなりがちなわけだけど、そのぶん、変なズレを引き起こさずにいられるものなのだろう、とも言える)。そのあたりの細かな条件を、どれくらい、ちゃんと、認識できているのかな、気をつけられているのかな、と、改めて思った。
▼▼似たような言葉、類義語っぽいもの、を、見比べて、これとこれ、何が違うの? と思いながら調べたりしていると、緻密な条件の違いを知ることができたりする。知る機会が増えたりする。まあやっぱりそういう感じになるのかな。普段から、似たような言葉ごとの違いを意識する。というか、なんで「こういうこと」に対して、二つも三つも言葉があるんだよー、なんて少し憤りながら、変なふうに気にしてしまいながら、なんか調べてしまう、というようなことをしていると――していることで、見聞が拡がったりする。このあたりの意識や性格、指針、を、考えておいてよいかもなー、と、思った。

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