《73点》ラノベ部(平坂読)

ラノベ部 (MF文庫J)

ラノベ部 (MF文庫J)

▼▼軽小説部、による、連作短篇とも違う印象の、短いお話の積み重ね、である。最近は時々見かける型式かな、と思ってる。けど、接し慣れていないのもあって、新鮮な技法に見える。時期的に考えたら開拓者の一人なのかなとも思えるしなー。軽小説っていうのはライトノベルのことで、もろもろのエピソードが、ライトノベルに絡んでいたり、背景にしていたり、する。理屈付けと愛があるなと思う。ライトノベルを愛する部員おのおのの目線、と、固定観念にはとらわれず、けれどたぶんじぶんの好きさには頑固、を併せ持つ国語嫌いの主人公の少女が、出会って──ライトノベルとも出会って、コメディを主軸にしつつ物語を進めながら、学んだり遊んだり日々を過ごす雰囲気である。
▼▼国語が苦手な主人公、っていう設定に関して、読書感想文でものすごく長いものを書いちゃうので字数制限守れず怒られた、的なものを持ってきてるのは、好きだ。
▼▼各キャラクターが持つライトノベルの、好み、語り、切り口、などの違いが、丁寧で素敵だ。丁寧すぎ、真面目すぎ、わかりやすすぎ、ってのもまあ思うけど、複雑さは今後発揮してくれればよいかな。発揮してくれるかは怪しいけど、まあなんにせよ、作品に対して全員が真摯、なことに対する違和感はあるので、かき混ぜて欲しくは思う。
▼▼前哨戦すぎる、って気もする。ただ、前哨戦の中に「おもしろく絡ませる要素」を沢山散りばめてはいるので、もう「おもしろい」でいいかな、とは思えた。あと、はがないの前哨戦、って雰囲気はかなりある。似てる。ギャグセンスも似てる、っていうか著者同じなのだから当たり前なんだけど、まあ、同じやりとりを隣人部がやっていても違和感はない。笑いのセンスは人それぞれと思うけど、じぶん的にはかなり好き。わりと笑う。
▼▼恋愛要素の絡ませかたが意外とライトノベルっぽくなくてちょっと印象深かった。自覚薄い淡い恋心みたいなのは好きなので要素的に今後を楽しみにしてる。