髑髏城の七人(ゲキ×シネ)

▼▼映画『髑髏城の七人』を観た。演劇と映画を組み合わせた「ゲキ×シネ」シリーズの最新作だ。舞台公演をデジタル録画し編集を加えることで、映画館で楽しめるよう映像化している。2003年始動の劇団☆新感線の試みだ。▼▼観劇は好きなのだけど、詳しいってほどではなくて、初耳初見だった。推薦を聞いて観た。ほんとうに素晴らしかった。今後シリーズを追おうと決め始めているし、DVDも買ってしまおうと考え始めている。
▼▼以下あらすじ。Wikipedia参考。

 天正18年──本能寺の変で織田信長が明智光秀に討ち取られてより8年。天下統一を目前とした豊臣秀吉の支配がいまだ届いていない関東は、「天魔王」と呼ばれる仮面の男が率いる「関東髑髏党」に支配されていた。
 なりゆき上、関東髑髏党に追われていた少女《ぺてんの》沙霧(さぎり)を助けた《玉ころがしの》捨之介(すてのすけ)は、偶然知り合った《牢人》狸穴二郎衛門(まみあなじろうえもん)とともに、旧知の無界屋蘭兵衛(むかいやらんべえ)を頼って色街「無界の里」へと向かう。
 しかし、無界の里で沙霧を匿ってもらおうと思っていた矢先、里は髑髏党の襲撃を受けてしまう。天魔王と戦うことを決意する捨之介たち。果たして捨之介や蘭兵衛と天魔王との因縁とは──?

▼▼観たものとは実はあらすじが少し違う。違うのは『髑髏城の七人』の公演が五回目だからだ。初演は1990年。再演が1997年。2004年に古田新太演ずる「アカドクロ」版と市川染五郎演ずる「アオドクロ」版が演じられて、非常に好評だったようだ。今回観たのは小栗旬演ずる2011年版の「零」版で、過去の公演とはまた違った味わいを出せていて、これは勝るとも劣らないのではないか、という評価はまあ見かけた。役者的調整と新解釈を含めて脚本が修正されてるけど、違和も無理も多少は感じる、というのも見かけた。観てる最中はぜんぜん感じなかったけど、言われてみればまあ、という理由ではあった。思った以上に以前のものとは設定も展開も違ってたみたいだ。
▼▼演出と演技が素晴らしかった。実際の観劇に一万円かかるような人気舞台って、実は観たことがないので、ほんとうにすごいのだなあと理解した。ゲキ×シネ企画により映画料金で観れたのはほんとうにありがたく思えた。普通の公演も観てみたいものだー。
▼▼早乙女太一氏の殺陣が非常に格好よかった。記憶の最初に残ってる。殺陣に限らず演技もよかった。好きになった。小栗旬氏と森山未來氏も、もう、ファンになったな、って言える雰囲気になっている。でもって、勝地涼氏の演技も妙に印象深くて、独自性というか、似合ってて素敵だった。この四人は演劇的に今後も追っちゃうかもなーと思う。
▼▼演出のすごさに関しては、ゲキ×シネ的なカメラワーク等のすごさと舞台自体の演出のすごさが混じってて、説明が難しい印象はある。ただ、舞台演劇にカメラワークおよび編集を組み込んで新しい映像を見せる、っていう試みの斬新さは伝えたくなる。
▼▼舞台とも映画とも違う、って説明するよりは、舞台と映画のイイトコ取り、って言うほうが、的確に近づく気はするんだけど、同時に言い足りなさも残る。一言で「イイトコ取り」と言っても様々で、図抜けたイイトコ取りもあればあんまりなーなイイトコ取りもあって、組み合わせかたが異様に素敵なイイトコ取りに見えます、なんて言えるかな。