世界は称賛に値する

日記を書きます

サクラダリセット2(河野裕)を読み終えた

サクラダリセット2 WITCH, PICTURE and RED EYE GIRL (角川スニーカー文庫)

サクラダリセット2 WITCH, PICTURE and RED EYE GIRL (角川スニーカー文庫)

▼▼咲良田市と未来視の魔女と岡絵理と藤川絵理と写真とスワンプマンの物語。あたりで記憶しておけるとありがたいかなと思った。咲良田市は超能力者の街である。半数の住人が「特殊能力」を有している。能力はおのおので違っていて、微妙な効果も多く、制限や制約も多い。範囲や条件が限られている。という状況で、些細な効果を組み合わせて何とかしていく感じがとりあえず楽しいなー、って考えていた。世界観と文章が好きだ。

「方法を知っていることが重要なんだと思います」
「表面的なものでも?」
「僕は絵のことについて知らないから、それが表面なのか本質なのかわかりません。でも大抵のものは、表面しか見えないのだと思います」
──P.144

「……そんなのは、理想論です」
 なんだかまったく、現実味がない。
 だが、浅井ケイは頷いた。
「そうだよ。理想を否定しないことが、強さの基盤だと僕は思う」
──P.163

「貴方は間違っている。通常なら、ではありません。あらゆる状況下で、絶対に、何があろうと、咲良田の住人は管理局と敵対すべきではない」
 まったくその通りだ、とケイは思う。
 内心で同意しながら、首を振る。
「いろんな事情があるんです」
──P.342

《90点》★★★★★